代表的な原生動物の一種である繊毛虫ミドリゾウリムシの体内には、数百のクロレラに類似の共生藻が共生している。これらの共生藻は太陽エネルギーを浴びて光合成を行なうため、ミドリゾウリムシは光合成により産生される遊離糖を生存に利用することができる。遊離糖は一部が共生藻の細胞外に放出され、ミドリゾウリムシの体内に蓄積すると考えられている。本研究では、遊離糖のミドリゾウリムシ体内における濃度や種類を解析する事を通じて、ミドリゾウリムシおよび共生藻の増殖における遊離糖の役割を解明し、将来新しい糖源として人類がミドリゾウリムシを利用できるかどうか明らかにするための基礎データを集積させる。
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