研究課題
基盤研究(C)
本研究の目的は、在宅介護者の実態を質的に明らかにし、介護者が人間らしい暮らしを回復できる社会の仕組みを検討することにある。数年にわたる聴き取り調査から、仕事を持ち、要介護者と同居する在宅介護者にとって、ヘルパーなど介護関係者が自らの不在時に自宅に出入りすることへの抵抗感が強いこと、そのためこうしたサービスの利用を控える在宅介護者も少なくない実態が明らかとなった。量的調査からは把握しづらい働く同居在宅介護者の葛藤で、本研究の成果の中では、最も在宅介護制度の改良に資するものと考えられた。
社会科学、健康科学