研究課題/領域番号 |
23611002
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研究機関 | 茨城大学 |
研究代表者 |
松本 光太郎 茨城大学, 人文学部, 准教授 (60420361)
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研究分担者 |
岡田 美智男 豊橋技術科学大学, 情報理工学研究科, 教授 (50374096)
浜田 壽美男 奈良女子大学, 文学部, 名誉教授 (50113105)
麻生 武 奈良女子大学, 文学部, 教授 (70184132)
小嶋 秀樹 宮城大学, 事業構想学部, 教授 (70358894)
塩瀬 隆之 京都大学, 総合博物館, 准教授 (90332759)
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研究期間 (年度) |
2011-04-28 – 2014-03-31
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キーワード | ロボット |
研究概要 |
本研究では、(1)ロボットはモノ性と主体性・他者性がどのように絡み合っている存在なのか、その課題を実証的・理論的に検討して総合化していくこと、そして、(2)倫理学のように論理の水準においてではなく、行為の水準において顕在化するエシックスを理論化することを目標としていた。当該年度は本研究の要であるステージ1「論点の整理(課題の明確化)」に取り組んだ。本研究が関連分野(環境心理学、発達心理学、生態心理学、ロボット学、情報学、認知科学)の研究者による学際的検討を行う意義は、専門分野の枠組みにとらわれないと同時に専門性を生かしながら、大胆にかつ明確な研究課題を導き出すことにある。当該年度に行ったこととして、当研究グループ6名が2度会合を持ち、専門分野の異なる各々が当研究テーマに関連する資料を持ち寄った。資料を用いて、各分野の着想による論点の提示を行い、議論を通して論点の検討・整理を行った。論点の整理により今後行うことが必要である課題が明確になってきたと言える。会合における研究課題の明確化のうえで、次年度計画していたステージ2「観察およびインタビューの実施(課題に即した事例の収集)」に向けた準備を行った。具体的には、行為の水準で出現するエシックスを把握するために、高齢者にロボットを預ける調査を行う。ロボットを預かっている間の経過を定期的な訪問調査により明らかにしていく。類似する研究として、障がいを抱える子どもがロボットとどう接しているのか、すでにあるデータの再分析を準備している。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
研究の成果は今後の研究にかかっている。とはいえ、現時点での達成度としては十分であると考えている。予算の使用が可能になった後半年で2度会合を行い、ステージ1をおおむね達成できたからである。次年度のステージ2の進展につながる初年度であった。
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今後の研究の推進方策 |
次年度はステージ2「観察およびインタビューの実施(課題に即した事例の収集)」を集中的に行う。具体的には、行為の水準で出現するエシックスを把握するために、高齢者にロボットを預ける調査を行う。ロボットを預かっている間の経過を定期的な訪問調査により明らかにしていく。また、障がいを抱える子どもがロボットとどう接しているのか、すでにあるデータの再分析を行う。それらの研究実践に加えて、メンバー間での研究検討を並行して行っていく。
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次年度の研究費の使用計画 |
次年度は会合に必要な交通費に加えて、調査研究に必要な交通費や人件費を多く計上している。
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