研究課題
本研究では、①ロボットはモノ性と主体性・他者性がどのように絡み合っている存在なのか、その課題を実証的・理論的に検討して総合化していくこと、②倫理学のように論理の水準においてではなく、行為の水準において顕在化するエシックスを理論化することを目標としていた。当該年度は本研究の最終年度であるため、「研究の目的」における最後のステージである「ステージ3 理論化と公刊化」に注力した。研究実績としては下記のようなものが挙げられる。(1)書籍の作成:本研究のメンバー4名に前メンバー1名(浜田寿美男)を加えた5名が執筆を担当した『ロボットの悲しみ:人とロボットの生態学にむけて』の作成を行った。具体的には、ミーティング、担当章の執筆、メンバー間での原稿の合評会、書籍に収録する座談会の開催などを行った。2014年4月18日にすべての原稿を出版社(「新曜社」)に入稿していて、4月30日現在、初校の作成を待っているところである。数か月内に公刊される予定である。(2)学会シンポジウム主催:本研究メンバーにより、2013年8月31日に立命館大学で開催された日本質的心理学会大会にてシンポジウム「ロボットはどこまで共同的でありうるのか、人はどこまで個別的でありうるのか」を主催し、2014年3月22日には京都大学で開催された日本発達心理学会大会にてシンポジウム「ロボットの心理学」を主催した。(3)個人発表:2013年5月31日にアメリカ・ロードアイランドで開催されたEDRA(The Environmental Design Research Association)44にて松本が個人発表「Do robots make a contribution to health life of the elderly?: From longitudinal study.」を行った。2014年3月22日には京都大学で開催された日本発達心理学会大会にて松本が連名となっている個人発表「高齢者の生活におけるおしゃべりロボットの役回り:6ヶ月間の縦断研究から」を行った。
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