研究課題/領域番号 |
23611008
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研究機関 | 千葉大学 |
研究代表者 |
寺内 文雄 千葉大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (30261887)
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研究分担者 |
久保 光徳 千葉大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (60214996)
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研究期間 (年度) |
2011-04-28 – 2014-03-31
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キーワード | 押しボタンスイッチ / 操作感 / クリック感 / 荷重 / 変位 / 時間 / 誤操作 |
研究概要 |
本研究は,スイッチに割り当てられた操作の意味内容と,押しボタンスイッチの操作感が対応していれば操作感の違いによって誤操作に気づくという仮説のもとで検討を行っている。具体的には,スイッチ操作における物理特性を,これまでのような静的条件下ではなく動的条件下で定量的に評価する新たなフィーリングテスタを開発することを目的としている。本年度は,静的条件下と動的条件下において押しボタンスイッチの物理特性を把握することと,被験者実験によってスイッチ操作時における指先の加速度やボタン操作時の主観評価を測定した。押しボタンスイッチの物理特性把握においては,メタルドームスイッチやシリコーンドームスイッチ,バネを用いたスイッチなどの各種押しボタンスイッチを対象として,静的試験条件下でスイッチの荷重とストロークの関係を検討した。ついで実際のボタン操作時の挙動を再現した動的試験条件下において,指先に加速度センサを装着させた被験者にボタンスイッチの操作を行ってもらい,その際の荷重,時間,加速度の測定をそれぞれ行った。これらの測定と並行して,操作感の主観評価実験を行うことによって,操作感と荷重や時間との対応関係を把握した。最後に,得られたこれらの結果に重回帰分析法を適用し,静的試験によって得られる荷重とストローク,動的試験によって得られる荷重や時間,そして被験者の主観評価の相互関係について検討を行った。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
予定していた通り,静的条件下と動的条件下における押しボタンスイッチの物理特性を把握し,被験者実験を実施しその際の主観評価測定を実施した。ついでこれらの関係を定量化することができた。
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今後の研究の推進方策 |
今後は,静的条件下と動的条件下における押しボタンスイッチの物理特性と被験者実験による主観評価の関係をさらに詳細に検討したうえで,フィーリングテスタの試作を行いながら,その改良を行っていく予定である。
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次年度の研究費の使用計画 |
テスタの試作に加え,得られた結果の論文投稿費用と印刷費用,成果報告のための出張旅費に使用する予定である。
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