京都では、1200年以上前から日本の都として発展する段階で、普通の生活を支えるものづくりと、一方で皇族や貴族のための豪華な調度品や衣服をつくりあげるために、高度な技術が誕生し、そしてその技術が現在まで脈々と受け継がれてきた。伝統工芸の中には、その技術に裏打ちされた意匠、図案が多数存在し、これまでにそれらの表現は工芸品以外の造形物にも数限り無い影響を及ぼして来た。本研究では、伝統工芸に受け継がれて来たさまざまな日本的表現を収集、調査分析し、継承すべき伝統工芸の新たな可能性と次のデザインの方向性を探ったうえで、実際のデザインの適用展開をおこない、新たな工芸品のかたちを提案した。
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