本研究は、高齢者の感性的ニーズからみたパーソナル移動補助機器および移動に関連するサービスのデザイン指針の導出を目的としたものである。研究成果として、前者は、同機器のなかの主要な製品の一つである「杖」を対象として、感性シートおよびRBLシートを用いた調査、ヒアリング調査を行い、審美性および使い勝手の観点から考察し、今後のデザインのための留意点を抽出した。後者は、7種類の公共交通機関を対象として、ポジティブ/ネガティブな感情が生じた利用経験に関するインタビュー調査を行い、それらの感情と公共交通機関の種類、サービスのプロセス、要因との関係を考察し、今後のサービスデザインのための留意点を抽出した。
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