本研究は、工業化の進展した中進国においてニーズが高まっている産業デザイン人材の育成方法について検討したものである。日本デザイン振興会による「産業デザイン人材スキルスタンダード」を参照し、研究対象となったタイ国にカストマイズした1.産業デザイン人材の能力測定に可能な指標づくり、2.人材育成プログラムの策定に活用可能なスキルスタンダードの作製を試みることを目的とした。 作製されたタイ版スキルスタンダードによる実査の結果として、スタイリングに係る能力は高い一方で、マーケティング情報を把握する能力、生産に対する理解が大きく不足しており、今後は、上記の能力強化が補強されるべきであることがわかった。
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