研究課題/領域番号 |
23611031
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研究機関 | 首都大学東京 |
研究代表者 |
笠原 信一 首都大学東京, システムデザイン学部, 教授 (00433178)
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キーワード | コンピュータグラフィックス / ソフトウエア / デザイン |
研究概要 |
CGは今や建築デザインにおける欠かせないツールの一つになっている。CGによって設計段階の建物を可視化することにより、実際に建物を建てる前にリアルな臨場感で設計検討ができ、さらに設計期間の短縮やコスト削減にもつながっている。一方で、3次元CGの制 作には高性能のコンピュータやソフトウエアの設備や専任技術者の配置などの投資が必要で、この投資の余力のある企業だけが恩恵に享受しているのが現状である。このような状況を打開し、デザイン分野における3次元CG活用の裾野を広げ、業界全体のデザインの質 の向上や競争力の向上を図るために、デザイン検討をターゲットとし使いやすさに重点を置いた3次元CGソフトウエアの開発を進めている。今年度開発した主な機能は、以下のとおりである。 ・間接光計算の高速化アルゴリズム ・パノラマ表示 ・マルチCPUによる高速化改良 ・CADシステムとのデータ互換 これにより、ソフトウエア開発作業はほぼ終了した。今後はネットワークを介して本ソフトウエアを一般に公開し普及展開するとともに有効性を検証する。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
開始当初想定していなかったGPGPU技術を取り入れて開発ソフトウエアの計算処理の更なる高速化を目指すよう方針を変更したために、この新技術の調査と組み込み作業に追加の時間を要し、ソフトウエア開発作業が当初の計画通りに進まなかった。そのために、本来実施する予定であった開発ソフトウエアの普及展開の作業が実施できなかった。当初計画から1年程度の遅れが生じている。
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今後の研究の推進方策 |
研究期間の1年延長が承認されたので、この1年で、本ソフトウエアがネットワークを介してダウンロードできるようにし、一般に公開し普及展開につなげる。そのために、主にサーバー立ち上げ、ホームページ作成、ドキュメント作成を実施する。さらにユーザーの評価を収集して有効性を検証する。
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次年度の研究費の使用計画 |
開始当初想定していなかったGPGPU技術を取り入れて開発ソフトウエアの計算処理の更なる高速化を目指すよう方針を変更したために、この新技術の調査と組み込み作業に追加の時間を要し、ソフトウエア開発作業が当初の計画通りに進まなかった。そのために、本来実施する予定であった開発ソフトウエアの普及展開の作業ができず、普及展開活動のために使用する予算を使用するに至らなかった。 ソフトウエア開発作業が1年程度遅れているが、昨年度でほぼ開発は終了したので、今年度に開発ソフトウエアの産業界への普及展開活動を実施する。そのために、開発ソフトウエアのドキュメントの整備や、マニュアル制作のためにアルバイトを採用する。さらに、ネットワークを活用した普及活動のために、サーバーを立ち上げ、サイトを開設する目的で、サーバーコンピュータの購入やサイト構築のための業務委託などに使用する。
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