研究課題/領域番号 |
23611038
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研究機関 | 慶應義塾大学 |
研究代表者 |
白坂 成功 慶應義塾大学, システムデザイン・マネジメント研究科, 准教授 (00588741)
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研究分担者 |
保井 俊之 慶應義塾大学, その他の研究科, 教授 (50567758)
神武 直彦 慶應義塾大学, システムデザイン・マネジメント研究科, 准教授 (20549836)
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キーワード | システム工学 / デザイン思考 / イノベーション / デザイン方法論 / 設計工学 / システムデザイン / ソシオテクニカルシステム |
研究概要 |
環境問題に代表されるように、現在の世の中の問題には技術、社会科学など個別の分野では解決できないものが多く存在する。このため、技術や社会科学など複数分野にまたがる横断的学問の体系化と、これに基づくシステム統合的なデザイン方法論の構築が必要である。本研究では、複数のディシプリンにまたがるアプローチであるシステムエンジニアリングの考え方を基礎とし、その適用分野を広く社会システムへ拡張して適用するためのシステムデザイン学の体系化及び方法論の構築を行った。また、実社会の問題に対して適用してみることで、その有効性を検証した。具体的には、社会システムとしては、特に、地域活性化のように複合的な問題の解決に対して、ものづくりのアプローチを適用した。この際、そのままでは適用できないところを部分的に問題にあわせることで、基本的な考え方やアプローチとしては適用可能であることを示した。一方で、研究を進めている中で、必ずしもシステムズエンジニアリングだけではなく、デザイン思考に代表される多くの人と一緒に多様性と集合知を活かして進めることが、ものづくりよりも更に重要であることが認識され、実際に適用することでその有効性が確認できた。このアプローチは、逆にものづくり側では、新製品開発などでは大変有効であり、これまでのシステムズエンジニアリングだけによるアプローチよりも、よりよいアプローチとすることができた。 このように、技術システムと社会システムのそれぞれの特徴にあわせた手法を統合することで目標とするシステム統合的なデザイン方法論の構築ができた。特に、イノベーション創出に向けて、これまでにないものを実現するためのデザイン方法論として活用できることがわかった。
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