本研究の目的は、建物などに貼られた貼り紙を収集し、それが時間とともにどのように変化するかをみることで、人々がどのように環境をカスタマイズしているかを明らかにすることである。多機能化した空間においては、道具を使う場面と同様に、人のナビゲーションの問題が起こるため、どのような場所であるかを明示することが重要であった。貼り紙によるカスタマイゼーションとして、区別したり、気づきにくいものを強調したり、人を誘導する機能があった。また貼り紙の時間変化を分析することにより、貼り紙自体もユーザに把握されやすいような進化をしていることが明らかになった。
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