研究課題
ADAMTS1 がヒト臍帯静脈内皮細胞(HUVEC)のみならずヒト皮膚微小リンパ管内皮細胞(HMVEC-dLy)においても増殖・管腔形成を阻害することを発見し、その抑制効果はADAMTS1が直接VEGFCと結合することによってもたらされていることを明らかにした(Experimental Cell Research, 2014; 323: 263-75)。これらの結果より、ADAMTS1が、がんの血管新生のみならずリンパ管新生においても重要な役割を担っていることが示された。さらに、我々はIFPの増大する腫瘍にVEGFCを投与しリンパ管新生を促した結果、腫瘍増大が抑制される結果を得た(Transl Oncol. 2013; 6(4): 398-404)。興味深いことにVEGFA では抗腫瘍効果は認められず、むしろ腫瘍は増大した。つまり、VEGFCにより形成されたリンパ管網がIFPを低下させるドレナージ効果を発揮したと言え、IFPを低下させるドレナージ療法は、がんの新たな治療法となり得る可能性を示している。
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Exp Cell Res.
巻: 323 ページ: 263-275
10.1016/j.yexcr.2014.03.002
Transl Oncol.
巻: 6(4) ページ: 398-404
10.1593/tlo.13274