研究課題/領域番号 |
23614001
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
大塚 吉則 北海道大学, 教育学研究科(研究院), 教授 (70233187)
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キーワード | 森林浴 / ウォーキング / 酸素摂取量 / 代謝量 |
研究概要 |
昨年の成果であるノルディックウォーキングとウォーキングの比較に関する研究成果は、International Society of Medical Hydrology and Climatology(ISMH)学術総会(スペイン)にて発表し、多くの質問を得た。 今回は北海道大学のキャンパス内に、『森林浴』に相応しいルートを探し、距離、歩行時間、運動強度と消費エネルギーなどを測定することにより、4つのウォーキングコースを設定し、北大森林浴マップを作成した。 今回の運動強度は平均心拍数が110拍/分前後であり、中等度やや軽めの運動であり、のんびりとした散策よりは強度が強いが、スタスタ歩き程度の運動強度と考えられ、観光客のみならず、市民の健康づくりにも応用できる成果と考えられる。実際の歩行距離は3.1-3.6km、歩行時間は30-42分であり、消費カロリーとしては108-151kcalであり、平均3.5METS程度の運動強度に相当する歩行距離となっている。 普段生活している人工的な環境から離れ、北海道大学構内の緑豊かな環境の中、約130年の歴史に溢れる構内を歩行すると、身体運動量を増加させると同時に、疲れた心も癒されると思われる。 北海道大学には多くの観光客が訪れており、構内マップを参考にして散策している姿を見かけるが、それには目的地までの所要時間、距離などは記載されていない。北海道大学の敷地は地下鉄駅で4駅に相当する広がりを持っており、このようなマップが出来上がるととても便利であると同時に、このマップを活用することにより、カロリーの消費や1日1万歩の目標が実現でき、健康づくりに役立つと考えられる。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
地方都市での測定は中止したが、北大キャンパス内での森林浴マップ作成が順調に進んだことと、成果の一部を国際学会で発表できたので。
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今後の研究の推進方策 |
屋外での作業なので、どうしても天候に左右される。特に北国札幌での実験であり、実際に実験可能な期間は6月から10月くらいであるので、実験回数が限られデータの収集に困難なことが多かった。 北大内歩行コースをさらに増やし、マップをより詳細に作成する。データをさらに分析して学術総会で発表し、論文化する。
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次年度の研究費の使用計画 |
北大内の歩行マップの制作に関わる費用とその成果発表のための旅費を使用する予定である。
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