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2013 年度 実施状況報告書

産業博物館を軸とした産業観光のモデル化について

研究課題

研究課題/領域番号 23614007
研究機関名古屋工業大学

研究代表者

武田 竜弥  名古屋工業大学, 工学(系)研究科(研究院), 准教授 (90254127)

キーワード産業観光 / 産業遺産 / 産業博物館 / 国際研究者交流 / ドイツ
研究概要

平成25年度は、ドイツ連邦共和国の産業遺産、産業博物館の調査とこれまでに収集した文献、資料の分析を行なった。2013年現在、ドイツにはユネスコの世界遺産が計38件あり、うち3件(エッセンのツォルフェライン炭鉱業遺産群、ランメルスベルク鉱山とゴスラーの歴史地区とオーバーハルツ水利管理システム、フェルクリンゲン製鉄所)がユネスコ世界遺産ドイツ協会により「産業文化」というテーマに分類されている。これらはいずれも鉱山、製鉄に関係しており、ドイツの産業遺産の特色が見て取れる。前年度までの調査はツォルフェライン炭鉱業遺産群を中心とするルール地域に焦点を当ててきたが、今年度は他の2件(オーバーハルツを除く)も調査対象とした。
産業観光のモデルとして見た場合、フェルクリンゲン製鉄所のあるザールラントはルールと似た性格を持つ。すなわち、同製鉄所を中心に石炭・製鉄関係の産業遺産(ノインキルヒェン等)や博物館(ランズヴァイラー=レーデン等)が点在し、産業観光地として広域でのブランド化が可能である。現時点ではルールに比べ全体の整備状況は遅れているが、個々の観光資源としての価値は大きいので、今後の発展が期待される。
一方、ランメルスベルク鉱山とゴスラーの歴史地区は、産業観光と歴史観光の組み合わせモデルとして注目される。わが国では(伝統工芸等を除き)産業観光を単体でテーマ化する事例が多いが、異なる観光資源と組み合わせることによって地域の魅力をより重層的にアピールすることができる。
研究成果の公開については、愛媛県の産業博物館について論文(日本感性工学会論文誌12巻2号、査読有)を発表するとともに、日本観光学会第104回大会において「ドイツ・ルール地域の産業観光振興策」と題する口頭発表を行なった。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

今年度は国内の調査ができなかったが、ドイツの産業遺産、産業博物館の調査は順調に進んでおり、新たな知見が得られつつある。

今後の研究の推進方策

次年度が本研究の最終年度に当たるため、これまで取りこぼしてきたドイツの産業観光拠点の調査を進めるとともに、研究の総括を行なう。

次年度の研究費の使用計画

今年度は国内調査を実施せず、次年度の海外調査のために予算を残した。
今年度の未使用分を次年度の研究費と合算し、ドイツの産業観光拠点についてより広範囲な調査を実施する。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2013 その他

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (2件) (うち招待講演 1件)

  • [雑誌論文] 愛媛県の産業博物館の現状と課題2013

    • 著者名/発表者名
      武田竜弥
    • 雑誌名

      日本感性工学会論文誌

      巻: 第12巻2号 ページ: 245-254

    • 査読あり
  • [学会発表] 都市と観光

    • 著者名/発表者名
      武田竜弥
    • 学会等名
      日本観光学会第103回大会
    • 発表場所
      愛知大学
    • 招待講演
  • [学会発表] ドイツ・ルール地域の産業観光振興策

    • 著者名/発表者名
      武田竜弥
    • 学会等名
      日本観光学会第104回大会
    • 発表場所
      大阪観光大学

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公開日: 2015-05-28  

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