本研究の結果は、①市町村の観光振興政策で、現状を捉える手法を欠いている施策が散見される。観光先進国では、S.Plogモデルが観光地の現況を捉えるモデルとして汎用され、さらにその実用化段階のTALCモデルが活用されている。本研究では、代表的日本の観光都市を取り上げ時系列的に整理した。TALCでの発展段階を把握しつつ目的地のS.Plogモデルで観光客の特性を把握し、中期的な増減傾向についてパターンモデルで考察することが有効であることを明らかにした。②観光資源は、情報化社会を背景にメディアによる新しい「まなざし」によって生まれる現在も、TALCモデルは、将来の方向性を探る手法として有効である。
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