本研究は、日本と米国におけるポピュラー音楽系博物館等展示施設を網羅的観点から展望し、基礎的なデータの収集を行なった。山田(2012)と山田(2013)によって、両国における展示施設の状況が、データを通した比較がある程度まで可能な形でまとめられ、日米の比較から、展示施設の規模、立地特性、展示戦略などの面における共通性と対称性が確認されたことは重要である。 また、物象化、「可視化」の形態や過程には多様なものがあり、また、複数の様態をとる取り組みが相互に関連性ももちながら展開されていく中で、地域興しやまちづくりに資する社会的モメンタムが生じることが、現地における観察と聞き取りから浮き彫りになった。
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