• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2012 年度 実施状況報告書

観光産業における第三セクター破たん要因の解明に関する実証研究

研究課題

研究課題/領域番号 23614030
研究機関近畿大学

研究代表者

後藤 孝夫  近畿大学, 経営学部, 准教授 (60435097)

研究分担者 松本 守  北九州市立大学, 経済学部, 准教授 (50435096)
キーワード観光学 / 第三セクター / コーポレートガバナンス
研究概要

本年度の研究成果は、以下の3点である。第1に、理論研究または実証研究を含む先行研究の包括的な文献調査を継続的に実施した。とりわけ、本研究の目的でもある「第三セクターの経営破たん要因の実証的な検証」に対して基礎的な知見になると思われる「企業内部のガバナンスメカニズム」を中心とした先行研究を整理して、研究成果として『商経論集』第48巻第3・4号掲載の論文として公表した。
第2に、総務省より公表されている「第三セクター等の状況に関する調査結果」のデータベースをもとに、観光事業を行っている約1,000社の第三セクターに対して、企業内部のガバナンスに関するアンケート調査を実施した。アンケート調査結果をもとに、現在第三セクターのガバナンスに関するデータベースの構築を進めている。
そして、第3に、観光・レジャー分野における第三セクターをサンプルに用いて、第三セクターの経営破たん要因の1つと考えられる「ソフトな予算制約問題」が生じているかどうかを、第三セクターのパフォーマンスの観点から実証的に検証した。本研究成果については、現時点で日本経済政策学会第70回全国大会(2013年5月開催)での報告が認められている。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

本研究は、①経営パフォーマンスに影響を与える要因(ガバナンスメカニズム)に関する最新の研究動向の調査、②公共経済学の視点による観光第三セクターの設立および運営に対する政府の介入手法に関する最新の研究動向の調査、および③観光第三セクターへの郵送でのアンケート調査を実施することによるデータ収集を通じて、観光第三セクター法人の経営破たん要因の実証分析を実施することを主な目的としている。
このうち、当初予定をしていた「観光第三セクターの経営に関する基礎的なデータの継続的な収集」および「観光第三セクターの経営パフォーマンスに与える要因(変数)の発見とデータの収集」については、昨年度から本年度までに達成できている。
また、本年度に予定していた「公共経済学の視点による観光第三セクターの設立および運営に対する政府の介入手法に関する最新の研究動向の調査」と「各観光第三セクターへの郵送によるアンケート調査」についても達成できている。
ただし、「入手したデータに関するデータベース構築と公表」および「入手データに基づくパネルデータ分析の実施」については、引き続き取り組んでいる状況である。そのため、本年度の達成度を「おおむね順調に進展している」と自己評価した。

今後の研究の推進方策

次年度は、本研究の最終年度にあたるため、本年度までの研究成果の公表により力を入れていきたい。具体的には、申請者らが所属している国内外の学会で報告を行い、論文を執筆し、国内外の査読付雑誌に積極的に投稿していきたい。すでに、2013年5月に開催を予定している日本経済政策学会第70回大会での報告を申請者らは許可されている。
上記と並行して、引き続き文献調査とアンケート調査の結果を整理・分析し、あわせてデータベースを構築することによって、今後の観光第三セクターの経営改善や観光学体系化に資する分析の精緻化を進める予定である。

次年度の研究費の使用計画

該当なし。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2013

すべて 雑誌論文 (1件)

  • [雑誌論文] コーポレート・ガバナンス・メカニズムと企業パフォーマンスの関係に関するサーベイ‐内部ガバナンス・メカニズムを中心に‐2013

    • 著者名/発表者名
      松本守
    • 雑誌名

      商経論集

      巻: 48 ページ: 53‐89

URL: 

公開日: 2014-07-24  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi