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2013 年度 実施状況報告書

観光資源の社会学―世界文化遺産をめざす地域社会の取り組みより―

研究課題

研究課題/領域番号 23614031
研究機関関西学院大学

研究代表者

今井 信雄  関西学院大学, 社会学部, 准教授 (60379485)

キーワード観光資源
研究概要

本年度は、世界遺産関連の文献や資料を収集することにより、観光社会学的課題を整理するとともに、群馬県「富岡製糸場と絹遺産群」に関する市民団体への聞き取り調査、福岡県「宗像・沖ノ島と関連遺産群」に関する関係者聞き取り調査および資料収集、「明治日本の産業革命遺産-九州・山口及び関連地域」での各関連施設の資料収集を行った。過年度に調査を行った「長崎の教会群とキリスト教関連遺産」、「佐渡鉱山の遺産群」、「国立西洋美術館・本館」を含めて、全体的な比較考察の枠組みを構築する準備が整った。また、報道等によれば「富岡製糸場と絹遺産群」が世界文化遺産への登録の可能性が高くなったとされている。過年度に調査を行い本研究計画期間に世界文化遺産登録となった「平泉の文化遺産」と含めて、暫定リストから世界文化遺産登録への移行に伴う地域社会の変化についてテーマ化し、本研究計画のなかに新たに含めることが可能となった。とくに「富岡製糸場と絹遺産群」については、すでに観光客数の大幅な増加が起きており、これまで世界文化遺産登録に登録された他の文化遺産と同じ現象がみられている。未調査先である「富士山」もまた、本研究期間中に世界文化遺産に登録されており、「3つの世界文化遺産」と「他の複数の暫定リスト」という、本研究計画策定時には予期していなかった、大きな研究枠組みを構築することができるようになった。また、観光関連の学会および社会学関連の学会にて、「文化」「観光」に関する近年の研究成果をレビューし、新しい観光社会学の枠組みに取り組んでいる。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

当初予定されていた暫定リストのうち、半数以上について資料収集を行うことができた。しかしながら、調査対象であったうちの3件について、2件は研究期間中に世界文化遺産登録が決定され、他の1件については登録が見込まれる状況であり、予定されていなかった新たな研究テーマが含まれることとなった。

今後の研究の推進方策

地域社会の変容に関する調査であるため、それぞれの調査対象に対し、現地を訪れ、関係者への聞き取り調査を進める。とくに世界文化遺産登録が果たされた2件と、登録が見込まれる1件については、登録後の変化を踏まえた綿密なデータ収集が必要となる。

次年度の研究費の使用計画

多くの調査先を現地調査によりデータ収集することを予定しており、複数の現地調査のアポイントメントがうまく調整できなかった。また、ひとつの調査対象においても複数の構成資産から成立しており、その点からも調査旅程と資料収集を組み合わせたスケジュールをくむことが難しかった。そのため、とくに旅費において次年度使用額が生じた。
できるだけ、多くの調査先を訪れデータ収集に努める。そのなかでも、世界文化遺産登録を果たした2つの対象と、登録が見込まれる1つの対象に対して、関連団体への聞き取りを含め、継続的に調査を行う。

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公開日: 2015-05-28  

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