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2011 年度 実施状況報告書

観光客類型の定量的継続的把握技術の開発

研究課題

研究課題/領域番号 23614033
研究機関独立行政法人産業技術総合研究所

研究代表者

山本 吉伸  独立行政法人産業技術総合研究所, サービス工学研究センター, 研究員 (90358284)

研究分担者 北島 宗雄  長岡技術科学大学, 工学部, 教授 (00344440)
研究期間 (年度) 2011-04-28 – 2014-03-31
キーワード行動調査 / 顧客類型化 / 高齢者 / 入浴
研究概要

提案者らは、中長期の顧客観測技術OSF-POSを開発し、個々の顧客の行動データを観測している。本研究では、顧客類型を知る質的研究と量的研究との融合を実現することによって、どの類型に属する顧客がどのくらい存在するかを推定する技術の開発を目指している。本年度は、個々の城崎温泉を日常的に利用している高齢者を対象に実験を行うこととした(当初想定していた観光客調査では継続的に同一母集団を追跡することができないが、地域住民である高齢者を対象にすることで継続調査が可能になると期待されるため)。具体的には面談方式でのアンケート調査を実施した。調査日に一度以上訪れた高齢者は385人、調査員が高齢者に対して口頭で協力を依頼し118人に応じていただいた。うち、独居高齢者全体の延べ温泉利用回数は2337回、非独居高齢者の延べ温泉利用回数は5938回であった。そのうち規則正しい入浴行動の独居高齢者は56回、非独居高齢者は2197回あった。独居の有無と入浴時刻の標準偏差には統計的な有意差があり(p<0.05)、1日に1回だけ利用している81名について利用時刻の標準偏差は独居19名の平均と非独居62名の平均で約30分の差がある。独居高齢者の方が入浴時刻のバラつきが大きい(入浴時刻が固定化されていない)傾向があることがわかった。また、同時に入浴している人々を客観的データから特定し、この調査と統合することで類型パターン「コミュニティ・コア層(「入浴仲間コミュニティ」のコアとなるグループ)」を抽出することに成功した。このような顧客類型を抽出することは当該顧客類型の人数を数える第一段階となる。現時点ではスナップショット(ある特定の日時を切り出したデータ)での評価に過ぎない。類型化の用途によっては中長期での運用によって統計的な人数集計を得たいこともあるから、この点は検討課題として残されている。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

客観データの収集とアンケート調査は計画通り実施でき,予想以上の結果を得ることができた.その一方で初年度にはモデル化のひな型を作成するところまでを予定していたが効果的なモデルを発見するに至らず,この点は来年度に持ち越しとなった.

今後の研究の推進方策

精度向上を目的とした調査を継続する計画に大きな変更は予定していない。

次年度の研究費の使用計画

当初計画に沿って調査経費(システムの構築)と調査旅費に割り当てる予定である。

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公開日: 2013-07-10  

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