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2011 年度 実施状況報告書

歴史公園における観光資源の保全と利用のための最適化モデルの開発に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 23614034
研究機関(財)公園緑地管理財団(公園管理運営研究所)

研究代表者

堀江 典子  (財)公園緑地管理財団(公園管理運営研究所), 研究部, 主任研究員 (70455484)

研究分担者 平松 玲治  (財)公園緑地管理財団(公園管理運営研究所), 研究部, 上席主任研究員 (50455482)
森本 千尋  (財)公園緑地管理財団(公園管理運営研究所), 研究部, 研究部長 (40455481)
宮部 秀一  (財)公園緑地管理財団(公園管理運営研究所), 研究部, 研究員 (60616837)
半田 真理子  (財)公園緑地管理財団(公園管理運営研究所), その他部局等, 研究顧問 (70599240)
研究期間 (年度) 2011-04-28 – 2014-03-31
キーワード歴史公園 / 利用最適化 / 観光資源 / オーバーユース / アンダーユース / 保全と利用 / 入園者数
研究概要

文化財や歴史文化的景観など貴重な資源を有する歴史公園は、地域を代表する観光地として多くの観光客の来訪が期待されているが、近年では、管理費の縮減傾向が進む一方で、指定管理者制度の導入により評価向上の必要から利用促進重視の事業展開が指向され、過剰利用による園内資源への悪影響など様々な問題が懸念される。また、利用の季節的偏りは雇用の不安定化の一因でもある。このような背景から、本研究は、これらの課題を整理した上で各地の歴史公園において適用可能な適正利用者数設定と利用コントロールのための手法を開発し、歴史文化的資源の利用と保全の均衡を図り、持続可能な観光振興に貢献することを目的としている。初年度であるH24年度においては、文献調査のほか、全国の歴史公園(歴史資源を有する公園。ただし、東日本大震災による被災3県を除いた)を対象として「歴史公園における管理運営実態調査」(アンケート調査)を実施し、251公園から回答を得た。その結果、オンシーズン等の利用集中によるオーバーユースと、オフシーズンにおけるアンダーユースが生じていることが伺え、これを踏まえた現地調査(ヒアリングを含む)を、複数公園について実施し、より詳細な管理及び利用状況の実態と課題の把握に努めた。さらに、最終年度において利用最適化のための試行を予定している国営飛鳥歴史公園の中心的歴史資源である石舞台古墳の混雑期において利用状況調査を実施することとし、調査計画を立案した。なお、本年度に実施した「歴史公園における管理運営実態調査」については、アンケートの回答に協力いただいた各公園に、集計結果を取りまとめた報告書を送付し、公園管理現場への情報提供に努めた。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

H23年度においては、歴史公園における課題を、文献調査、既往調査結果の援用、アンケート調査及び現地調査等から把握、整理し、園内観光資源の保全と利用の最適化の条件を明らかにすることを予定していた。このうち、最も作業量が大きいと考えられるアンケート調査については、年度前半に実施することができ、この成果を踏まえた現地調査を複数公園を対象として実施することができた。

今後の研究の推進方策

次年度においては、初年度に引き続き、アンケート調査の結果分析をさらに進めるとともに、歴史公園としての課題を多く有している公園、対応策等を工夫しているとみられる公園を中心に現地調査を行うことによって、歴史公園における観光資源の保全と利用の最適化のための条件を確認し、整理する。これまでのところ、最適化のためには混雑期の利用コントロールと閑散期の利用促進が必要と考えられることから、そのための手法の試行を想定して具体的な検討を行い、公園管理の現場との調整に入る予定である。その前提として、混雑期の利用コントロールに関しては混雑期の利用状況調査を実施し、また、閑散期の利用促進策の実態を把握する予定である。なお、東日本大震災に関連して、本研究を通じて何らかの貢献につなげられる可能性についても留意しつつ研究を進めていきたいと考えている。

次年度の研究費の使用計画

オンシーズンにおける利用集中の利用状況調査として、国営飛鳥歴史公園内の石舞台古墳利用状況調査をサクラ開花期として当初H23年度末(H24年3月末)の週末に予定していたが、寒冷な気候が続いたことによってサクラの開花が遅れたため、1週間繰り下げての調査実施となったことから、調査旅費の執行が4月にずれ込み、翌年度に繰り越しとなった。次年度においても、利用集中による混雑状況を把握するための利用状況調査にかかる旅費と人件費、閑散期の利用促進策の実施状況調査にかかる旅費、初年度から引き続き実施するヒアリング等現地調査及び学会参加にかかる旅費、必要な機材・文献等購入にかかる物品費、その他の使用を予定している。

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2012 2011

すべて 雑誌論文 (3件) 学会発表 (2件)

  • [雑誌論文] 都市公園における博物館的機能展開の考え方2011

    • 著者名/発表者名
      堀江典子・平松玲治・森本千尋
    • 雑誌名

      公園管理研究

      巻: 第5巻 ページ: 7-12

  • [雑誌論文] 花ハスを活かした展示手法に関する研究2011

    • 著者名/発表者名
      宮部秀一・堀江典子・大浦康史
    • 雑誌名

      公園管理研究

      巻: 第5巻 ページ: 13-21

  • [雑誌論文] 地域の記憶の継承における都市公園の役割2011

    • 著者名/発表者名
      堀江典子
    • 雑誌名

      公園管理研究

      巻: 第5巻 ページ: 41-46

  • [学会発表] 公園の資源を博物館的に活かす2012

    • 著者名/発表者名
      堀江典子
    • 学会等名
      第9回公園管理運営フォーラム
    • 発表場所
      国立オリンピック記念青少年総合センター
    • 年月日
      2012年2月14日
  • [学会発表] 国営公園における市民参加活動の導入と展開に関する研究2011

    • 著者名/発表者名
      平松玲治
    • 学会等名
      平成23年度日本造園学会全国大会
    • 発表場所
      東京農業大学
    • 年月日
      2011-11-13

URL: 

公開日: 2013-07-10  

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