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2013 年度 実績報告書

細胞層の透過率分布の可視化に基づく新しい有害・有用物質スクリーニング法の研究

研究課題

研究課題/領域番号 23615001
研究機関東北大学

研究代表者

宮本 浩一郎  東北大学, 工学(系)研究科(研究院), 准教授 (70447142)

研究分担者 ハン ジュンギュ  筑波大学, 生命環境科学研究科(系), 准教授 (40455928)
キーワード化学イメージセンサ / タイトジャンクション
研究概要

本研究の目的は、「ポータブル化学イメージシステムを用いた細胞層の透過率分布の可視化により、有害・有用化学物質の新規スクリーニング法を提案・実証」することである。前年度までに、ポータブルシステムを開発し、今年度は、細胞層の透過率分布の可視化実験を行った。
まず、細胞培養用の透過メンブレン上に樹脂パターンを形成し、従来型の化学イメージシステムで測定を行った。化学イメージより、樹脂パターンの有無が光電流の分布として観測され、これは抵抗率の空間分布が反映されたものであると確認された。また、実験を繰り返すことによって、メンブレン裏面とセンサ面が密着していることが重要であると判明し、適切な状態にメンブレンを設置するための専用治具を設計・製作した。
次に、メンブレン上に腸管細胞の単層培養を行い、実際の腸管壁と同様に対とジャンクションを形成した状態で細胞層の化学イメージを取得した。細胞層にごく一部欠損を形成した場合、化学イメージ中に欠損パターンと同様の形状で明瞭な電流分布を確認した。これは、細胞層中の抵抗率分布を反映していると考えられ、世界初の成果であると同時に、化学イメージセンサによる透過率分布の可視化が可能であることを示すものである。
今後は、均一な細胞層に対して薬物刺激を与えた場合についても研究を進め、細胞層内の抵抗率分布を可視化をスクリーニング手法として確立する。なお、研究の主要な成果は日本動物細胞工学会(招待講演)および、応用物理学会(講演奨励賞受賞)にて報告した。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2013

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件) 学会発表 (2件) (うち招待講演 1件)

  • [雑誌論文] Genistein-induced G2/M cell cycle arrest of human intestinal colon cancer Caco-2 cells is associated with Cyclin B1 and Chk2 down-regulation2013

    • 著者名/発表者名
      Junkyu Han, Yui Kurita, Hiroko Isoda
    • 雑誌名

      Cytotechnology

      巻: 65巻 ページ: 973-978

    • DOI

      10.1007/s10616-013-9592-0

    • 査読あり
  • [雑誌論文] The Reversible Increase in Tight Junction Permeability Induced by Capsaicin is Mediated via Cofilin-Actin Cytoskeletal Dynamics and Decreased Level of Occludin2013

    • 著者名/発表者名
      Tomoko Shiobara, Takeo Usui, Junkyu Han, Hiroko Isoda, Yoko Nagumo
    • 雑誌名

      PLOS ONE

      巻: 8巻 ページ: e79954

    • DOI

      10.1371/journal.pone.0079954

    • 査読あり
  • [学会発表] 「化学イメージセンサを用いた細胞層の抵抗分布測定に関する検討」2013

    • 著者名/発表者名
      于冰, 宮本浩一郎, 吉信達夫
    • 学会等名
      第68回応用物理学会東北支部学術講演会
    • 発表場所
      山形大学
    • 年月日
      20131205-20131206
  • [学会発表] 「小腸培養細胞株を用いた多チャンネルTER測定と タイトジャンクション可視化 への取り組み」2013

    • 著者名/発表者名
      宮本浩一郎
    • 学会等名
      第26回日本動物細胞工学会2013年度大会
    • 発表場所
      福井県福井市
    • 年月日
      20130718-20130719
    • 招待講演

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公開日: 2015-05-28  

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