研究課題/領域番号 |
23616004
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研究機関 | 熊本大学 |
研究代表者 |
斉藤 寿仁 熊本大学, 自然科学研究科, 教授 (50211925)
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研究期間 (年度) |
2011-04-28 – 2014-03-31
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キーワード | 脱メチル化 / 翻訳後修飾 / SUMO / ユビキチン / クロマチン / 塩基除去修復 / 細胞分化 / 遺伝子発現 |
研究概要 |
本研究では、RNF4が形成するSUMO-ユビキチン複合鎖とRNF4-TDGを含む新規脱メチル化酵素複合体の構造と機能を明らかにすることで、5mCを中核とするエピゲノムネットワークの包括的解明に貢献する。申請者が独自に取り組んできたSUMO修飾とエピゲノム制御に関する研究を深化させ、発生工学や再生医療の発展を支える基盤情報を提供する。現在申請者は、自身の研究実績と国内外の研究状況から、競争はあるものの、RNF4の機能解析とTDGのSUMO修飾、およびRNF4-TDG複合体の研究は時機を得たものであり、研究の遂行は急務と考えている。そこで、本年度は、申請者の研究室ですでに確立している分子生物学(培養細胞内での過剰発現によるGain-of-Functionの解析とsiRNAによるLoss-of-Functionの解析)や生化学的手法(プルダウン解析)、および細胞イメージング等の手法を用い、I) RNF4によるSUMO-ユビキチン複合鎖の形成と認識の分子基盤、II) RNF4-TDGを中核とする脱メチル化複合体の構成因子の探索・同定およびその機能解析を行った。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
1)実験で使用するリコンビナントタンパク質が当初予想していたよりも発現と精製が困難であった。現在、大腸菌での発現系に加えて、バキュロウイルスの発現系も立ち上げて、こうした問題点を解決しつつある。2)siRNAを用いた機能解析は少し遅れている。技術的な問題点を解決する必要がある。3)その他はおおむね計画通りに進んでいると考えている。
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今後の研究の推進方策 |
本年度の研究を継続・発展させる。分子生物学(培養細胞内での過剰発現によるGain-of-Functionの解析とsiRNAによるLoss-of-Functionの解析)や生化学的手法(プルダウン解析)、および細胞イメージング等の手法を用い、I) RNF4によるSUMO-ユビキチン複合鎖の形成と認識の分子基盤、II) RNF4-TDGを中核とする脱メチル化複合体の構成因子の探索・同定およびその機能解析を行う。
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次年度の研究費の使用計画 |
次年度も本年度と同様に実験を主体とする研究計画を立てていることから、実験にかかわる物品と試薬類に多くの研究費を充てる予定である。また、研究打ち合わせや、研究発表を計画していることから、旅費も確保する必要がある。
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