大腸癌におけるＨＯＰＸの治療標的の可能性

2013 年度 研究成果報告書

• 研究課題/領域番号: 23616005
• 研究種目: 基盤研究(C)
• 配分区分: 基金
• 応募区分: 一般
• 研究分野: エピジェネティクス
• 研究機関: 北里大学
• 研究代表者: 大木 暁 北里大学, 医学部, 助教 (50348546)
• 研究期間 (年度): 2011 – 2013
• キーワード: 大腸癌 / HOPX / EphA2 / 未分化 / メチル化

研究概要

大腸癌ではHOPX遺伝子はEphA2発現を低下する。EphA2は未分化型癌に特徴的であるが、大腸癌でもEphA2発現は未分化癌で高かった。（p=0.0083）。未分化大腸癌のEphA2の発現はHOPXメチル化高値例の半分の症例で高発現を示し、HOPXメチル化低値例ではほとんど高発現を認めなかった。このことは予後不良な未分化大腸癌ではHOPXのメチル化・EphA2の発現上が悪性機序として考えられた。以上の結果から予後不良の未分化大腸癌における治療標的としてEphA2に注目することが重要と考え、今後EphA2治療標的の可能性について更なる検討をしたい。

研究成果

• [学会発表] 消化器癌浸潤転移に関するepigenetic異常同定と癌診断・治療への応用 (2013)
  • 著者名/発表者名: 山下継史, 加藤弘, 藁谷美奈, 大木暁, 河又寛, 江間玲, 細田桂, 森谷宏光, 桜本信一, 片田夏也, 渡邊昌彦
  • 学会等名: 第113回日本外科学会定期学術集会(ポスターセッション(77)「大腸発癌・悪性度-1」)
  • 発表場所: 福岡(日本外科学会雑誌, 114(2):626, 2013.)
  • 年月日: 2013-04-11
• [学会発表] Epigenetic conversion on p53 pathway in human cancer:The clinical potential of p53 mutation status as a predictive biomarker for drug sensitivity by epigenetic treatment (2013)
  • 著者名/発表者名: Keishi Yamashita, Mina Waraya, Hiroshi Katoh, Akira Ooki, Hiroshi Kawamata, Kazunori Nakamura,Hiroshi Nishimiya, Akira Ema, David Sidransky,Masahiko Watanabe
  • 学会等名: AACR 2013: American Association for Cancer Research Annual Meeting 2013
  • 発表場所: Washington, D C/ USA
  • 年月日: 2013-04-10
• [学会発表] 食道扁平上皮癌のEpigenome解析 (2012)
  • 著者名/発表者名: 山下継史, 藁谷美奈, 加藤弘, 大木暁, 河又寛, 根本昌之, 柴田智隆, 三重野浩朗, 片田夏也, 渡邊昌彦
  • 学会等名: 第66回日本食道学会学術集会(シンポジウム3食道癌からサイエンスを考える)
  • 発表場所: 軽井沢(日本食道学会学術集会プログラム・抄録集, 66回:136)
  • 年月日: 2012-06-22
• [学会発表] 大腸がんにおける癌抑制遺伝子HOPXとAP-1(c-Fos/c-Jun)経路のクロスリンクと細胞死 (2012)
  • 著者名/発表者名: 山下継史, 藁谷美奈, 加藤弘, 大木暁, 渡邊昌彦
  • 学会等名: 第112回日本外科学会定期学術集会(サージカルフォーラム(88)「大腸基礎-1(発癌)」
  • 発表場所: 千葉(日本外科学会雑誌, 113(2):403)
  • 年月日: 2012-04-14
• [学会発表] Therapeutic potential of PRL-3 targeting and clinical significance of PRL-3 genomic amplification in gastric cancer (2011)
  • 著者名/発表者名: Akira Ooki, Keishi Yamashita, Masahiko Watanabe
  • 学会等名: ISW2011:International Surgical Week(Poster Exhibition Stomach/Duodenum)
  • 発表場所: 横浜市
  • 年月日: 20110828-0901