コラーゲンは細胞外に存在し,動物体内に最も多く含まれる蛋白質である.食肉の加工過程で不可食分として多くが処理される一方で,近年機能性食品の素材として注目されている.本研究では,コラーゲンを加水分解して食しやすいように加工したコラーゲンペプチドの栄養生理機能を解析した.その結果,皮膚再生を促進し,また血中コレステロール抑制効果があることを明らかにした.さらにコラーゲンのアミノ酸配列上多く存在するペプチドに強い抗酸化作用があることも明らかとなった.以上より,コラーゲンはメタボリックシンドロームなど現代社会で問題となっている様々な疾病に対して栄養補助食品として利用できる可能性を示した.
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