研究課題/領域番号 |
23617021
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研究機関 | 藤女子大学 |
研究代表者 |
小山田 正人 藤女子大学, 人間生活学部, 教授 (30183255)
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研究分担者 |
武部 久美子 藤女子大学, 人間生活学部, 准教授 (60439495)
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キーワード | DOHaD |
研究概要 |
DOHaDとは、胎芽期から出生後の発達期における栄養を含む種々の環境因子が、成長後の健康や生活習慣病をはじめとする非感染性の慢性疾患の発症リスクに影響を及ぼすという概念である。一方、日本の現状(2500g 以下の低出生体重児が1 割に迫っていること、出生時平均体重が減少していること、20 歳代女性のやせが多いこと)は、今後DOHaDに関連するNCD が増加する危険性を示している。DOHaD 普及活動を行うためにはまず現状認識についての分析が必要であるが、日本でのDOHaD の認識についての報告はなかった。 本年度は、日本人女子大学生のDOHaD に対する認識を明らかにすることを目的に、Gageら (Am J Clin Nutr 2011;94(suppl):2018S)の質問票を日本語に翻訳し、アンケート調査を行った。研究対象は、女子大学生で、F大学の食物栄養学科、保育学科、人間生活学科の3専攻の約1,000 名(80 名×3 学科×4 学年)、年齢はおよそ18~22 歳前後であった。 1 歳までの食事が成人になった時の健康に、かなり強くあるいは強く影響すると答えた者の割合が全体の56.6%で、他の遺伝、環境あるいは生活習慣の要素に比べて、成人の健康への影響が小さいと認識していたことが分かった。さらに、1 年生から4 年生を全て合わせたとき、食物栄養学科、保育学科、人間生活学科の各3学科間に差はみられなかったが、食物栄養学科のみで学年進行に伴って、1 歳までの食事が成人になった時の健康により強く影響すると回答する者の割合が増加していたことより、栄養教育を行うことによりDOHaD の認識を高められる可能性を示唆された。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
研究代表者が2012年度より学科主任を担当することにより、所属大学における事務的業務が予想以上に増加し、本研究に使用できる時間が絶対的に減少したため、当初予定していた動物実験が実行できなかった。
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今後の研究の推進方策 |
2013年度も前年度に引き続き学科主任を担当するため、本研究に使用できる時間の不足が予測されるため、動物実験の部分を外部委託することによって、研究を推進することを計画している。
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次年度の研究費の使用計画 |
動物実験の部分を外部委託費として研究費を使用することを計画している。
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