インスリン抵抗性とビタミンＡ代謝のクロストーク

2013 年度 研究成果報告書

• 研究課題/領域番号: 23617038
• 研究種目: 基盤研究(C)
• 配分区分: 基金
• 応募区分: 一般
• 研究分野: 統合栄養科学
• 研究機関: 独立行政法人国立健康・栄養研究所
• 研究代表者: 山内 淳 独立行政法人国立健康・栄養研究所, 食品栄養・表示研究室, 室長 (80312297)
• 研究期間 (年度): 2011 – 2013
• キーワード: ビタミンA / インスリン抵抗性 / RBP4 / 脂肪細胞

研究概要

インスリン抵抗性が進行すると脂肪細胞のグルコース輸送体 (GLUT4)遺伝子発現が抑制される。我々はGLUT4ノックダウン3T3-L1細胞を用いて、転写を活性化する配列をRBP4遺伝子プロモーター上に見出し、そこに結合して転写を活性化するPSMB1を同定した。PSMB1は149番目のアミノ酸であるチロシンがリン酸化されうることが分かった。この149番目のチロシンをリン酸化を受けないフェニルアラニン変異体(Y149F)を作成し細胞内局在性を観察したところ、Y149Fは核に局在した。よってリン酸化されないPSMB1は核にとどまり続けることが示唆された。またY149Fの転写活性化能は有意に高かった。

研究成果

• [雑誌論文] Low-dose vitamin K2 (MK-4) supplementation for 12 months improves bone metabolism and prevents forearm bone loss in postmenopausal Japanese women (2014)
  • 著者名/発表者名: Koitaya N, Sekiguchi M, Tousen Y, Nishide Y, Morita A, Yamauchi J, Gando Y, Miyachi M, Aoki M, Komatsu M, Watanabe F, Morishita K, Ishimi Y
  • 雑誌名: J Bone Miner Metab 巻: 32(2) ページ: 142-50
• [雑誌論文] Role of nuclear localization of PSMB1 in transcriptional activation (2013)
  • 著者名/発表者名: Yamauchi J, Sekiguchi M, Shirai T, Yamada M, Ishimi Y
  • 雑誌名: Biosci Biotechnol Biochem 巻: 77(8) ページ: 1785-7
• [雑誌論文] Dietary Reference Intakes for Japanese 2010 (2013)
  • 著者名/発表者名: Yoshida M、Kikunaga S、Yamauchi J、T.Utsugi M、Kodama H、Morita A、Esashi T
  • 雑誌名: Microminerals J Nutr Sci Vitaminol 巻: 59 ページ: S91-S102
• [雑誌論文] Vitamin D receptor is not essential for extracellular signal-related kinase phosphorylation by vitamin D(3) in human Caco-2/TC7 cells (2012)
  • 著者名/発表者名: Yamauchi J, Sekiguchi M, Shirai T, Ishimi Y
  • 雑誌名: Biosci Biotechnol Biochem 巻: 76(8) ページ: 1588-90
• [雑誌論文] AICAR response element binding protein (AREBP), a key modulator of hepatic glucose production regulated by AMPK in vivo (2011)
  • 著者名/発表者名: Shirai T, Inoue E, Ishimi Y, Yamauchi J
  • 雑誌名: Biochem Biophys Res Commun 巻: 414(2) ページ: 287-91
• [学会発表] 食品表示について (2014)
  • 著者名/発表者名: 山内淳
  • 学会等名: 第17回日本病態栄養学会年次学術集会
  • 発表場所: 大阪国際会議場
  • 年月日: 2014-01-12
• [学会発表] Low-dose vitamin K2 (MK-4) supplementation for 12 months improves bone metabolism and prevents forearm bone loss in postmenopausal Japanese women (2013)
  • 著者名/発表者名: Koitaya N、Sekiguchi、Tousen Y、Nishide N、Morita A、Yamauchi J、Gando Y、Miyachi M、Aoki M、Komatsu M、Watanabe F、Morishita K、Ishimi Y
  • 学会等名: The 2nd Joint Meeting of International Bone Mineral Society and Japanese Society for Bone and Mineral Research
  • 発表場所: Kobe
  • 年月日: 2013-06-01
• [学会発表] ビタミンDによるMAPキナーゼ活性化のメカニズム (2013)
  • 著者名/発表者名: 関口真理子、白井智美、石見佳子、山内淳
  • 学会等名: 第67回日本栄養・食糧学会大会
  • 発表場所: 名古屋
  • 年月日: 2013-05-25
• [学会発表] BCMO1遺伝子のレチノイン酸による発現制御機構の解析 (2013)
  • 著者名/発表者名: 白井智美、白鳥明日香、石見佳子、山内淳
  • 学会等名: 第67回日本栄養・食糧学会大会
  • 発表場所: 名古屋
  • 年月日: 2013-05-25
• [学会発表] 1年間のビタミンK2(MK-4)補給摂取が閉経後女性の骨代謝に及ぼす影響 (2012)
  • 著者名/発表者名: 小板谷典子、東泉裕子、西出依子、森田明美、山内淳、青木麻実、石見佳子
  • 学会等名: 第59回日本栄養改善学会
  • 発表場所: 名古屋
  • 年月日: 2012-09-13
• [学会発表] 糖新生系酵素遺伝子発現を制御する新規転写因子AREBPの生体機能 (2012)
  • 著者名/発表者名: 白井智美、石見佳子、山内淳
  • 学会等名: 第66回日本栄養・食糧学会大会
  • 発表場所: 仙台
  • 年月日: 2012-05-20
• [学会発表] 1年間のビタミンK2(メナキノン-4)補給摂取が閉経後女性の骨代謝に及ぼす影響 (2011)
  • 著者名/発表者名: 石見佳子、小板谷典子、東泉裕子、西出依子、森田明美、山内淳、青木麻実
  • 学会等名: 第59回日本栄養改善学会
  • 発表場所: 名古屋
  • 年月日: 2011-09-13
• [学会発表] β-カロテン開裂酵素BCMO1のレチノイン酸による遺伝子発現制御機構の解析 (2011)
  • 著者名/発表者名: 山内淳、白鳥明日香、石見佳子
  • 学会等名: 日本ビタミン学会第63回大会
  • 発表場所: 広島
  • 年月日: 2011-06-04
• [学会発表] βカロテンからレチナールへの変換に関わる酵素BCMO1のレチノイン酸による遺伝子発現制御機構の解析 (2011)
  • 著者名/発表者名: 白鳥明日香、小林謙一、山本祐司、田所忠弘、山内淳
  • 学会等名: 第65回日本栄養・食糧学会大会
  • 発表場所: 東京
  • 年月日: 2011-05-15
• [学会発表] ビタミンDのMAPキナーゼを介した作用発現メカニズムの解析 (2011)
  • 著者名/発表者名: 関口真理子、山内淳
  • 学会等名: 第65回日本栄養・食糧学会大会
  • 発表場所: 東京
  • 年月日: 2011-05-15
• [図書] トコトリエノール研究:過去から現在へ栄養学レビュー(翻訳); 21(3) (2013)
  • 著者名/発表者名: 山内淳
• [図書] 食品保健制度の現状と課題‐特に食品表示について‐日本食生活学会誌; 24(1) (2013)
  • 著者名/発表者名: 山内淳
  • 総ページ数: 3-6
• [図書] 特別企画基礎から制度改革まで「食品表示」をおさえる月刊糖尿病ライフさかえ, 53(8) (2013)
  • 著者名/発表者名: 山内淳
  • 総ページ数: 17-23
  • 出版者: (公社)日本糖尿病協会
• [備考]
  • URL: http://www0.nih.go.jp/eiken/