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2013 年度 実績報告書

心筋前駆細胞のトランスクリプトーム解析による分化転換RNA分子の探索

研究課題

研究課題/領域番号 23618009
研究機関北九州市立大学

研究代表者

日高 京子  北九州市立大学, 基盤教育センター, 教授 (00216681)

キーワードmiRNA / 分化転換 / 心筋細胞 / 多能性幹細胞
研究概要

細胞は発生にともない不可逆的に分化し、その分化状態を変えることは長い間不可能であるとされてきた。しかしながら、近年、数種類の転写因子やマイクロRNA(miRNA)を組み合わせて導入することによる様々な細胞への分化転換が報告されている。一方、心臓には多くの心臓繊維芽細胞が存在し、これを利用することで心臓再生に役立てる取り組みが始まっている。昨年度までは心筋細胞へ効率よく分化する胚葉体由来細胞を用いて、心筋前駆細胞にどのようなmiRNAが発現しているかを探索し、分化転換に用いる候補として5つのmiRNAを絞り込んだ。
本研究開始後に、Jayawardenaらのグループによって、4種のmiRNAによる心筋様細胞への分化転換が報告された。そこで、本年度は我々が新たに同定した5種のmiRNA群(miRNAs-H5)による効果を既報のmiRNA群(miRNAs-J4)による効果と比較検討しながら、心臓繊維芽細胞への分化転換実験を行った。
心臓繊維芽細胞に対してmiRNAをトランスフェクションし、1週間目で網羅的に発現mRNAを解析し、変動のあるものについてGO Term解析を行ったところ、miRNAs-J4およびmiRNAs-H5を導入したものでは有意に心臓関連の遺伝子群が動いることがわかった。定量的RT-PCRではミオシン重鎖遺伝子や心筋トロポニン遺伝子がコントロールに比べ高いことが確認できた。しかしながら、発現誘導の効率は高いとはいえず、細胞は紡錘形に変化して見えるものの、心筋収縮を確認することはできなかった。
胚葉体より同定したmiRNA群は既報のmiRNA群と同様に心臓繊維芽細胞に対して心筋関連遺伝子を誘導することがわかった。このことはmiRNAによる心筋様細胞への分化転換には複数の道筋がありうることを示唆する。今後はさらに詳細な解析を行い、分化転換の効率化に取り組みたい。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2013

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] マウス成体の骨格筋線維組成構築におけるVgll2の機能2013

    • 著者名/発表者名
      本多賢彦、日高京子、須川涼、深田宗一朗、住江訓明、森崎隆幸
    • 学会等名
      日本分子生物学会
    • 発表場所
      神戸ポートアイランド
    • 年月日
      20131203-20131206

URL: 

公開日: 2015-05-28  

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