研究課題
MIP-GFP Tg マウスから膵島を単離し、膵島細胞を single cell 化した細胞は、以前報告を行った膵島細胞再編率30%に対し68%と改善するも、残念ながら初期値膵島の100%を超える事はなかった。しかし、驚くべき事に単位膵島DNA当たりのインスリン含有量(タンパク量)は約2倍量存在していた。つぎに糖尿病マウスに、通常血糖正常化する膵島数の半数で、再編された膵島を移植し、改善効果を観察したところ正常血糖化する下限膵島数量200個より少ない100個で正常化する事が、 in vivo の実験により明らかとなった(Aim#1-A)。さらに新たに膵島細胞再編用の開発した生体内吸収性マテリアルで再編効果を調べたが、残念ながら現在初期値を超える結果を導けなかった(Aim#1-B)。つぎに膵外分泌細胞から内分泌細胞を誘導する系では、MIP-GFP Tg マウスから EGFP negative sort された細胞に Pdx1 Ngn3 Mafa の3遺伝子をリポフェクション法で遺伝子導入するも、導入されて後 EGFP を発現する細胞は 1% 未満となり、内分泌細胞を誘導する系として今後有効な臨床的な展開を期待する結果とならなかった(Aim#2-A,B,C)。これらの結果をふまえ正常血糖化する下限膵島数量の閾値を下げるべく、以前報告した膵島再生を促す、脾臓に由来した遺伝子調節機構に注目し移植部位を腎被膜下から脾内移植へ変更したところ、1/4 の移植膵島個数で生着し、糖尿病マウスの血糖が正常化する事が明らかとなった。その為、現在これらグラフト生着現象の機能解析を引続き継続中である。少ない移植膵島量で血糖正常化させる移植部位の発見は、臨床膵島移植においても意義が大きいため、Aim#1-C としてこの成果を追加した。
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