オブジェクト指向フレームワークを利用した開発手法の普及と共に、ソフトウェア保守の観点からフレームワークアプリケーションの理解が重要な課題として挙げられるようになった。本研究では特にフレームワークの誤用によって発生する障害の解決を目的とした動的解析手法を提案する。本提案手法では誤用特定を支援するために、誤用を含むコードの実行から障害発生に至る、所謂感染の連鎖の発生を示唆する部分をトレース(プログラムの実行履歴)中の依存関係から抽出する。研究代表者は本手法の支援を実現するために感染の連鎖候補を可視化するツールを試作し、本格的な評価実験に向けた予備的な調査を実施した。
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