研究課題/領域番号 |
23650024
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研究機関 | 岡山大学 |
研究代表者 |
渡邊 誠也 岡山大学, 自然科学研究科, 助教 (90304336)
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研究期間 (年度) |
2011-04-28 – 2014-03-31
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キーワード | リコンフィギャラブルシステム / 言語処理系 / 記述言語 / 動的再構成 / ハードウェア設計環境 |
研究概要 |
本研究では,動的リコンフィギャラブルシステム上にアプリケーションを実装する際の設計方式に関して,プログラミングおよびハードウェア記述手法とリコンフィギャラブルデバイスの制御手法に着目し評価と検討を行い,生産的でかつ効率的なアプリケーション記述手法を明確にすることを目指す.特にアプリケーションの記述言語とその言語処理系に着目し,動的なデバイス向けの設計手法の開発に取り組み,動的リコンフィギャラブルシステム用のアプリケーションを効率的に設計・開発する枠組みを記述言語レベルから提案することを目指す.平成23年度は,既存のハードウェア記述言語,プログラミング言語を用いたハードウェア設計手法に関する調査,それらの言語処理系(検証系,合成系)の研究調査,および動的リコンフィギャラブルデバイスに適した記述手法開発を中心に以下の研究に取り組んだ. 1. 動的リコンフィギャラブルデバイス向けのアプリケーション記述言語の開発: 既存のハードウェア記述言語およびプログラミング言語を用いたハードウェア設計手法に関する調査を実施し,動的リコンフィギャラブルデバイス向けのアプリケーション記述言語の開発に取り組んだ. 2. 動的なハードウェア構成情報の生成手法の検討: 実行時に動的にハードウェア構成情報を生成する手法,既存のハードウェア記述言語への変換手法を検討した. 3. プロトタイプ言語処理系の開発: 1. の記述方式を具現化するために,言語処理系の設計およびプロトタイプの言語処理系の開発を実施した.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
平成23年度は,既存のハードウェア記述言語とそれらの言語処理系(検証系,合成系)の研究調査を行い,動的リコンフィギャラブルデバイスに適した記述手法開発を中心に取り組んだ.具体的には(1)動的リコンフィギャラブルデバイス向けのアプリケーション記述言語の開発,(2)動的なハードウェア構成情報の生成手法の検討,および(3)プロトタイプ言語処理系の開発を行った. (1)の記述言語の開発に関しては,既存のハードウェア記述言語(具体的には,SFLおよびNSLといった高水準な記述が可能な言語)およびプログラミング言語を用いたハードウェア設計手法(具体的には,JavaベースのJHDL,ScalaベースのChisel,および,グラフィックスプロセッサデバイスでの汎用計算向け記述言語のOpenCL C)の調査を行い,それらの調査結果を元にベースとなる記述言語を決定し,記述言語の基本設計を行った.(2)に関しては,ベース言語からのハードウェア構成情報生成手法の実現の見通しが得られ,また,(3)のプロトタイプ処理系の開発にも着手した. 以上のとおり,当初の計画どおり概ね順調に進展していると言える.
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今後の研究の推進方策 |
今後は,平成23年度に実施した各研究項目での成果を融合・発展させて動的リコンフィギャラブルシステム向けのアプリケーションを記述できる言語処理系の開発を中心に取り組む.平成23年度に開発したプロトタイプの言語処理系に対して,開発した各種手法を順次実装して評価することで,記述方式およびハードウェア構成情報生成手法等の改良を試みる.また,実際にハードウェア(具体的には,FPGAデバイスやグラフィックスプロセッサデバイス)へのアプリケーションの実装を試みることで,記述手法,アプリケーション記述の検証手法,開発言語から既存のハードウェア記述言語への変換手法などの言語処理系の評価に取り組むことで研究を推進させる.
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次年度の研究費の使用計画 |
次年度の研究費は主に (1)調査研究および研究成果発表のための旅費等,(2)言語処理系開発に必要な計算機システム(ハードウェアとソフトウェア),および,(3)アプリケーションのハードウェア実装を試みるための実験用FPGAボードと設計ツール,GPUボードに使用する予定である.また,言語処理系開発と評価実験を支援・補助するための研究補助に対する謝金にも使用する計画である.
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