研究概要 |
本研究の目的は, ①ANNの入出力想起機能を活用した NLG (Neural Logic Gate)を簡略化して IP化し,②それを用いたディペンダブル制御を 3相の DCモータ制御に適用して耐故障性能を評価し,③本研究で開発した NLGの IPを無償配布することにあった.ところが,不運が複数重なってしまい,研究期間の最終年度である平成 24年度末になっても IP配布に至っていない. 軽微な不運として,東北の大震災で初年度 (平成 23年度)の助成金が遅れた際,申請時の見積もり業者が事もあろうに倒産してしまい,研究の開始が遅れた事や,学内の実習教材 (3相 DCモータ)を準備中に労災事故に遭ってしまい,全治 1ヵ月以上の怪我を負ってしまった事などがある. しかし,研究上の一番大きな障害は,計算機上のソフトウェア・シミュレータで開発した①の NLGを IPへソフトウェア・ツールで変換後,実時間系である②のモータ制御系へ組込む段階で誤動作することが分り,その対策に時間を取られた事である.原因を調べた結果,nsecオーダの同期設計 IPが msecオーダの実時間入力信号 (非同期)に含まれるジッタで時折誤動作してしまい,結局,自動変換ツールの使用を諦め,手作業で IPを再設計していた事にある. そこで止む無く出来たところ(①と②の一部)までの成果発表を平成 24年度 3月の情報処理学会全国大会で行い,バグ修正が出来次第 IPを配布すると公言したが,その会場 (東北大学)で右目に異常をきたし,帰学後の眼科検診で『加齢による網膜裂孔&剥離』と診断され,現在,緊急手術後の 2ヶ月加療中である. 国税から助成を頂いている責任を感じ,本研究期間終了後も,右目の回復を見ながら NLG IPのタイミング・バグを修正し,学会発表等を通じて同 IPを配布する決意である.
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