研究課題/領域番号 |
23650026
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研究機関 | 福岡大学 |
研究代表者 |
佐藤 寿倫 福岡大学, 工学部, 教授 (00322298)
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キーワード | 計算機システム / システムオンチップ / ハイパフォーマンス・コンピューティング / フラッシュメモリ / 相変化メモリ |
研究概要 |
昨年度の実施状況報告書で掲げた最優先課題は評価環境の構築であった.オンチップメモリの記憶階層を評価するための環境はほぼ立ち上がったが,フラッシュメモリ等を利用するオフチップの二次記憶階層を評価する環境は試運転中で未だ安定していない状況である.前者の環境を利用した評価を開始したが,学会などでの発表には未だ至っていない. 一方,CPUシミュレーションとGPUの利用による評価については,国際会議で3件,国内シンポジウムで1件を発表した.中でもGPU利用に関するシンポジウム発表では情報処理学会九州支部の奨励賞を受賞するなど,高く評価された.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
最優先課題であった評価環境の構築で一部遅れがあり,成果を外部発表出来るまでに研究が進捗していないため. これは,同じ講座に所属する同僚が病気療養のために休職したため,補助事業者の校務が突発的・一時的に増大し,本研究課題に割くことの出来るエフォートが小さくなったことが,一つの理由である.
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今後の研究の推進方策 |
25年度は,評価環境の一部動作に不安定さがあるため,その完成が最優先課題である.提案書ではソフトウエア外注によりシミュレーション環境を構築する計画であったが認められなかったため,外注を断念し補助者が開発するということに計画を変更したが,進捗が芳しくない.25年度は複数名の院生を手当できるため,彼らに情報収集と文献調査を依頼し,補助者の負担を軽減して評価環境完成を急ぐ. 評価環境が完成したら直ちにシミュレーションを実施し,次世代メモリを利用する記憶階層の評価を実施する.評価結果は国内開催の研究会・ワークショップ等で報告する.
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次年度の研究費の使用計画 |
24年度に予定していた情報提供者の招聘も,研究代表者が出張した際に有識者と情報交換することで代行し,謝金は発生しなかった.予定していた大学院生の研究補助者も手当できなかったために,実験補助に対する謝金が必要なかった.加えて,上述したように,突発的・一時的に補助者のエフォートが小さくなったため,研究費を繰り越すこととなった(504,115円). 25年度は校務の増加については予想出来ており,それを考慮に入れた上で研究費を使用する予定である.成果の学会発表や雑誌上での発表を中心に支出する.
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