研究課題/領域番号 |
23650036
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
姜 錫 北海道大学, 情報科学研究科, 助教 (70360930)
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研究期間 (年度) |
2011-04-28 – 2013-03-31
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キーワード | DRM |
研究概要 |
半開示スクランブル技法を用いたデジタル著作権管理システムを開発する際,特に問題として考えられるのは,現在行われている様々な画像復元プログラムによる攻撃に対する検討と定量的に劣化度合いを調節するため生じる動画に対してのスクランブリング後のデータ量の増加である.画像の復元プログラムによる攻撃に対しては,様々な攻撃や復元手法に対しての検討を行い,その有効性を確かめた.また,スクランブリング後のデータの量に関して,先行研究では目標とする劣化度合いをPSNRという客観的な画質評価値を用いて10に設定した場合,10%以上も動画のファイルサイズが増加してしまう難点があり,それを改善する必要がある.本研究では,定量的な劣化度合いの制御によるファイルサイズの増加を5%未満に抑えることを目指して研究を行い,画像と動画に対してファイルサイズの増加を5%未満に抑えることができた.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
平成23年度の目標である動画に適切な半開示スクランブル技法の完成し,その成果を電子情報通信学会誌に投稿中である.
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今後の研究の推進方策 |
平成23年度に開発した動画向け半開示スクランブル技法を利用し,インターネット全般で適用できるディジタル著作権管理システムの構築を進める.インターネット上で行われるコンテンツ配信システムには,無線LANとモバイル端末へ向けた適切な対応が課題とされている.そのためモバイル端末向けのコンテンツ配信においての著作権管理が重要な問題になっている.そのため,通常のパーソナルコンピュータよりも一般に性能が落ちるモバイル端末(申請する重要使用設備)による本手法の実現の可能性と日々ごと使用者が増えている携帯市場向きの動画配信システムにおいての著作権管理システムに関する研究を行い,その実現の可能性についても検討する.一方,画像に対する半開示スクランブル技法に関するプログラムを関連ホームページを立ち上げ公開する予定である.
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次年度の研究費の使用計画 |
平成23年度に残した研究費はウェブサーバを構成するパーツの新しい製品の出荷時期の問題があり生じた残額であり、平成24年度に本研究関連ホームページの立ち上げのためのウェブサーバ構築に使用する.
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