ヒトの“こころ”や“感性”の科学的解明は,安全・安心・快適な持続的社会を築くための重要な研究課題の一つであり,国内外の多くの研究者がその計測技術の確立や基盤技術開発等の分野横断型学際的テーマにチャレンジしている.特に,近赤外分光法(NIRS:Near Infra-Red Spectroscopy)が光脳機能イメージングという新しいパラダイムの扉を開いて以来,高次脳機能の光計測による解明が渇望されている.そのような状況の中で,申請者のグループは,脳の各部位で計測された大脳皮質毛細血管中の酸化・還元ヘモグロビン濃度の時空間ダイナミズムを利用した近赤外光感性情報解析手法を提案し,さらに,喜怒哀楽等の基本的な感性(感情)情報に加えて,Yes/No等の意思情報も同様の解析手法により抽出可能であることを見出した本申請課題では,このような感性・意思情報の協調型計測技術に根差したアフェクティブインターフェースの開発とそれをロボットの制御へ適用したアフェクティブロボット制御技術を開発することを主たる目的とした.
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