探究型学習は学習指導要領上はきわめて重要な位置づけになっているが,現実的にそれを実施する方法はきわめて多様である。本研究では,東京大学教育学部附属中等教育学校で行われている卒業研究に焦点をあてて,探究型学習の進め方について,研究のテーマ設定,研究の方法の選別と実施,研究の執筆と口頭発表の3つのプロセスを解明することを行い,そのなかでとくに,テーマ選定と図書館を利用した研究支援を中心とした。3年間の研究期間中の毎年度終わりに,執筆者への質問紙調査を行い,これらの支援がなかったときと支援が行われたときとを比較して,執筆者に一定の効果があったことを明らかにしている。
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