研究課題/領域番号 |
23650140
|
研究機関 | 東洋大学 |
研究代表者 |
加藤 千恵子 東洋大学, 総合情報学部, 准教授 (50369865)
|
研究分担者 |
土田 賢省 東洋大学, 総合情報学部, 教授 (30231434)
|
研究期間 (年度) |
2011-04-28 – 2013-03-31
|
キーワード | 国際情報交流 |
研究概要 |
本研究では、以下の(1)~(4)を目標としているが、今期は(1)と(2)までを途中目標として進めた。(1)箱庭療法の作製過程において心理額的観点から重要なアイテム・要因・パラメータの抽出、〈箱庭療法の国際標準化も視野に入れて、海外の被験者データも取り込んでアイテム等を抽出〉、(2)箱庭療法の作製過程パターンと被験者の心理状態の関係性(他の心理検査結果との照合)、(3)箱庭療法の作製過程パターンを(1)の結果に基づきグラフ変換プロセスとしてモデル化、(4)特定の類別に属する被験者の作製過程パターンをグラフ文法で定義、およびその文法に基づく効率的なパーザ開発上記の(1)と(2)に関して、日本国内で箱庭療法を実施し、ビデオ撮影を行う。ビデオデータを収集した。同じ被験者に対して、箱庭療法以外の他の心理検査も合わせて実施した。さらに、アメリカで、箱庭療法を実施し、ビデオ撮影を行った。分析結果から、日本とアメリカでは傾向が異なることが判明した。ビデオ解析では、3次元動画解析ソフトを用いて、被験者の箱庭を作製時の頭の動きやての動きを視覚的にプロットすることができた。その特徴点の軌跡からパターンによる分類の可能性を確認できた。また、キネクトとカラービットを合わせた、3次元動画解析アルゴリズムの開発の試作が出来上がった。これにより、被験者の3次元の作製過程のバーチャル空間での再現が可能となることが確認できた。それをグラフ文法でモデル化する検討も開始した。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
箱庭療法のビデオによる画像解析は計画通り進んだ。しかし、解析パターンと箱庭療法の評価との関係がサンプル数が未だ、十分でないために、統計的な裏付けによる相関や類別がやや遅れている。
|
今後の研究の推進方策 |
箱庭療法の画像解析のデータサンプルを出来るだけ早期に多くとり、モデル化を行う。さらに、自動解析プログラムも同時に開発に着手し、短い周期でフィードバックを繰り返しながら、開発を進めていく。
|
次年度の研究費の使用計画 |
(2)完成されたモデル化に基づき、ビデオデータ(動画)からの画像処理技術を用いたグラフ変換プロセスへの自動変換処理の基本設計を土田が行う。グラフ変換プロセスへの自動変換処理の基本設計の結果を基に詳細設計及びプログラム化を行う。このフェーズでは、ソフトウェア技術の専門職への業務委託、プログラム化の一部とプログラムテストではバイトを採用する。開発されたプログラムを実行して、自動抽出された箱庭療法の作製過程パターンを分析し、他の心理検査の結果と照合しながら、被験者の類別を行う。このフェーズのデータ入力・整理にはバイトを採用する。なお、ビデオデータも収集していくが、国際比較のためにアメリカでの実験を行う。
|