本年度は、前年度に引き続き代替現実システムの開発と応用を主におこなった。前半は、ソフトウェアの抜本的リファクタリングと共に、持ち運び可能な体験用ブース(SRPod)の開発をおこなった。8月には、Computer Entertainment Developers Conference 2014にてこれら新規開発ソフト、体験ブースの展示デモをおこなった。 また、後半には、本研究のメインテーマの一つであるオープンソース化、実験従事者以外でも操作可能とする各種インターフェイスの開発を実施した。2014年4月からは先端技術館@TEPIA(一般財団法人高度技術社会推進協会)にて、常設の展示を開始しており、各種デモを現地スタッフが運営・操作できる段階まで到達している。 また、システムのインタラクティビティ(体験者、実験参加者と、体験内容の間の相互作用。会話に応じたコンテンツの変化、触覚、嗅覚など視聴覚以外の感覚との連動など)の向上を目的とした開発と実験を行った。ただし、実験はユーザー評価の段階でとどまっており、認知実験としての展開については、今後継続して行っていく。 また、本研究開発成果をベースとしての応用展開を目的として、他分野の開発者、クリエーター(映像関係者、劇作家など)と共同でのコンテンツ開発を開始した。成果については、上述の先端技術館@TEPIA、もしくは他の展示機会において、随時発表していく予定である。
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