研究課題/領域番号 |
23650144
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
駒木 文保 東京大学, 情報理工学(系)研究科, 教授 (70242039)
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キーワード | 点過程 / ベイズ統計 |
研究概要 |
昨年度に引き続き,多次元の点過程モデルに基づく予測に応用することが可能な,縮小型事前分布を用いるベイズ予測に関する基礎理論の研究を行った.研究成果として,多次元の点過程モデルに関して,従来知られていなかった同時予測方法を開発した.この方法が,標準的な手法より優れていることについて数学的な証明を与えた.また,前年度に引き続き,連続的な信号の入力に対し点過程を確率的に出力する入出力システムに関する研究を行った.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
1: 当初の計画以上に進展している
理由
出力が点過程となる入出力システムのモデル化と応用については,ほぼ当初の計画どおりに進展している.これに加え,次元の点過程モデルに関して,従来知られていなかった同時予測方法を開発した.この方法が,標準的な手法より優れていることについて数学的な証明を与えた.この点は当初の計画以上の進展といえる.
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今後の研究の推進方策 |
多次元の点過程モデルにおいて,当初は予想されていなかった手法による統計的予測・推定が可能であることが研究の結果明らかになった.この知見を取り入れて当初の計画を修正して研究を進める.多次元の点過程モデルの理論面の研究を進めるとともに,これと平行して,点過程の粒子フィルタアルゴリズムの研究とプログラムの開発をおこなう.
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次年度の研究費の使用計画 |
多次元の点過程モデルにおいて,当初は予想されていなかった手法による統計的予測・推定が可能であることが研究の結果明らかになった.このことにより,当初の計画を修正し,新たな知見を取り入れた計画に基づいて研究を進めることにより,より優れた成果が期待できる状況となった.今年度は理論研究が主となったため,次年度も理論面の成果を応用するために研究を継続することとし,次年度使用額が発生した. 研究を継続するために必要となる,書籍等の資料の購入,計算機環境と科学技術計算用ソフトウェアの整備,論文の投稿料,及び,研究成果を国際会議において発表するための旅費として使用する.
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