ウィリアムズ症候群の原因遺伝子のひとつ、転写因子Gtf2iのプロモーター領域の解析を行った。CAGEデータベースの情報をもとに、ラット脳におけるGtf2i遺伝子の複数の転写開始点を予測し、既知のものに加え異なる5'非翻訳領域をもつ7種類の新規なGtf2i mRNAを同定した。これらmRNAの細胞内局在を調べたところ、いくつかは神経細胞樹状突起に局在していた。またラット脳ではGtf2iのタンパク質コード領域に既知の2つに加え、4つの新規なスプライスバリアントが発現していた。Gtf2i mRNAの樹状突起への局在など、Gtf2i遺伝子の発現調節における5'非翻訳領域の重要な役割が示唆される。
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