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2012 年度 実績報告書

スパインひとつの可塑性を光で制御する

研究課題

研究課題/領域番号 23650197
研究機関早稲田大学

研究代表者

中村 秀樹  早稲田大学, 理工学術院, 助教 (50435666)

キーワードケミカルバイオロジー / 神経細胞生物学
研究概要

ラパマイシンによるFRBとFKBPの2種類のペプチド間の相互作用誘導技術を、神経細胞のシナプス可塑性を制御する技術に応用するための基礎実験を行った。後シナプス特異的な足場タンパク質PSD95と、FRBまたはFKBP、局在を確認するための蛍光タンパク質をさまざまな順序で融合させたプラスミドを作成し、培養マウスまたはラット神経細胞に遺伝子導入して局在を確認した。さらに、Rho GTPase familyタンパク質のconstitutively active変異体やGEFタンパク質とFRB、FKBP、蛍光タンパク質を融合させたプラスミドも作成し、神経細胞内で細胞質に存在することを確認した。現在までに通算で100種類程度のコンストラクトを作成し、この中から様々な組み合わせで神経細胞に共発現させて、ラパマイシン添加によってRho GTPaseの機能性ペプチドをシナプス移行させる組み合わせのスクリーニングに進む段階にまでもってきた。既に株化細胞NIH3T3を用いた予備実験によって、機能性ペプチドの移行によりRho GTPaseの活性が制御できるという確証を得ている。
また、ラパマイシンによるペプチド間相互作用の誘導でグルタミン酸受容体の拡散を制御する実験系の構築に先立って、細胞内もしくは細胞膜上のタンパク質の拡散係数を定量的に測定することのできる実験系を確立した。そのために蛍光退色法(FRAP)および蛍光相関法(FCS)という2つの実験手法を用いた。まずFRAPでは、神経細胞樹状突起やスパインと同程度のサイズをもつ細胞内小器官、一次繊毛内の可溶性タンパク質の拡散を定量化することに成功し、共同研究として報告した(Nature Chemical Biology, in press)。FCSは、共焦点顕微鏡および二光子励起顕微鏡を用いた実験系を作成、現在細胞内で動作確認を行っている。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2013 2012

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件)

  • [雑誌論文] Chemically-inducible diffusion trap at cilia reveals molecular sieve–like barrier2013

    • 著者名/発表者名
      Yu-Chun Lin
    • 雑誌名

      Nature Chemical Biology

      巻: - ページ: -

    • DOI

      10.1038/nchembio.1252

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Cooperative and stochastic calcium releases from multiple calcium puff sites generate calcium microdomains in intact HeLa cells.2012

    • 著者名/発表者名
      Hideki Nakamura
    • 雑誌名

      Journal of Biological Chemistry

      巻: 287 ページ: 24563-24572

    • DOI

      10.1074/jbc.M111.311399

    • 査読あり

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公開日: 2014-07-24  

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