次年度の研究費の使用計画 |
1)C57Black/6J-Darumaマウスの表現系の解析においては、当初計画に無かった「雄についての糖尿病の解析」を追加する。(2)C57Black/6J-Darumaマウスの肥満原因遺伝子の同定を行う。(3)血中インスリンに雌雄の差が認められたため、去勢あるいはステロイドの慢性投与(サイラスティックチューブの皮下への埋没による)による効果を調べ、雌雄差が性ホルモンによるのか否かを検討する。(4)体重に差が見られる時期あるいは肥満が進行している時期などで、各組織においてどのような肥満関連遺伝子(摂食関係、脂質代謝関係など)の発現が変化しているかを調べることは、C57Black /6J-Darumaの肥満の発症機序や肥満の特徴を知る上で極めて重要と思われる。そこで、C57Black/6J-Darumaとコントロールマウスを離乳時から週齢を追って屠殺し、視床下部、肝臓、白色脂肪、褐色脂肪、膵臓、筋肉を採取し、109の肥満関連遺伝子マイクロアレイ (Oligo GEArray: SuperArray Bioscience Inc.)で解析する。例えば視床下部では、摂食関連遺伝子のNPY, Agrp, Hypocretin, POMC, CART, MCA, NT, NMU, NMS等に注目し、また褐色脂肪ではβ3ADR, UCP1などに注目する。またマイクロアレイで発現量に差が認められたものに関しては、リアルタイムPCRによって定量解析する。
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