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2012 年度 実績報告書

リンパ球の初期Ca2+応答パターンから細胞運命を予測する

研究課題

研究課題/領域番号 23650258
研究機関京都大学

研究代表者

松岡 達  京都大学, 医学(系)研究科(研究院), 准教授 (00263096)

研究分担者 竹内 綾子  京都大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (00378704)
キーワードリンパ球 / カルシウム / 抗原受容体 / 細胞死 / 細胞増殖
研究概要

本研究は、リンパ球の抗原受容体刺激で誘発される細胞内Ca応答とその後の細胞運命(アポトーシス、増殖)を多数の細胞から取得して数値化・パターン化して、因果関係を統計的手法と数理モデルから解析することで、個々の細胞運命を予測可能なCa応答パラメターを抽出することを目的とする。
平成24年度は、A20B細胞、マウス脾臓B細胞を用いて、Ca蛍光色素(Fluo-4)を負荷し、顕微鏡下に細胞膜抗原受容体刺激後の細胞内Ca応答を細胞毎に記録して、データベースを作成した。死細胞・アポトーシス細胞を検出するために、pSIVA(IMGENEX)を培養液に添加し、アポトーシス初期に起こるフォスファティディルセリンの細胞膜外側への移行と死細胞を検出するシステムを確立することができた。蛍光情報は、画像解析ソフトAquacosmosを用いて数値化し、SPSSとSigmaplotを用いて統計解析・グラフ化を進めた。
A20B細胞においては、抗IgG抗体でBCR刺激を行うと、大部分の細胞で細胞内Caが増加するが、アポトーシスに移行する細胞の割合が極めて少なく、Ca応答のパターンとアポトーシスの相関関係を推測することは困難であった。マウス脾臓B細胞を抗 IgM抗体 + IL-4で刺激をすると細胞のブラスト化、増殖が顕微鏡下に観察できた。しかし、Fluo-4を負荷したマウス脾臓B細胞に対して、抗 IgM抗体 + IL-4で刺激すると、細胞内Caの増加は起こるが、その後の細胞のブラスト化・増殖は抑制された。Fluo-4が細胞機能に対して何らかの影響を及ぼすと推測される。Fluo-4以外の至適な蛍光色素の選択が必要と考えられる。

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2013 2012

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件) 学会発表 (3件) (うち招待講演 1件)

  • [雑誌論文] Basophils are required for the induction of Th2 immunity to haptens and peptide antigens.2013

    • 著者名/発表者名
      Otsuka A
    • 雑誌名

      Nat Commun

      巻: 未定 ページ: 未定

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Mitochondria Na+-Ca2+ exchange in cardiomyocytes and lymphocytes.2013

    • 著者名/発表者名
      Kim B
    • 雑誌名

      Adv Exp Med Biol.

      巻: 961 ページ: 193-201

    • DOI

      10.1007/978-1-4614-4756-6-16

    • 査読あり
  • [学会発表] B細胞の走化性を調節するミトコンドリアNCX2013

    • 著者名/発表者名
      松岡 達
    • 学会等名
      第90回日本生理学会大会
    • 発表場所
      東京
    • 年月日
      20130327-20130329
  • [学会発表] Role of mitochondrial NCX on CXCL12-induced chemotaxis in A20 B lymphocytes.2013

    • 著者名/発表者名
      Matsuoka S
    • 学会等名
      57th Annual Meeting of Biophysical Society.
    • 発表場所
      Philadelphia, USA
    • 年月日
      20130202-20130206
  • [学会発表] Fine-Tuning of Cardiac Automaticity by Mitochondria Na+-Ca2+ Exchange (NCLX).2012

    • 著者名/発表者名
      Matsuoka S
    • 学会等名
      2012 Cardiac Physiome Workshop
    • 発表場所
      San Diego, USA
    • 年月日
      20121031-20121102
    • 招待講演

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公開日: 2014-07-24  

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