研究課題
脳内の酸素濃度(血流量)および自律神経系の生体信号を計測し、音楽療法および香り供給時の生体への影響について分析した。音楽療法の効果分析では、酸素濃度の絶対値と微分値を基に、二次元の状態平面を用いて、脳機能の賦活レベルを定量化できる分析手法を提案した。この分析手法を適用して、音楽療法の効果を最大限に引き出すことが可能な、音楽聴取・歌唱のシーケンスの最適化手法を提案した。この最適化手法では、先行研究で提唱されていたような、酸素濃度を高く維持することは、さほど重要でなく、酸素濃度の変化量が大きいほど、脳機能を賦活させる観点で、効果的であることを示した。また、この酸素濃度の変化量が大きい状態を維持するためには、一度、嗜好性に合致した音楽を聴取することによりリラックス状態を誘導して副交感神経を優位にした後に、歌唱により交感神経を優位にすることが効果的であることを示した。これらの成果は、論文集(査読つき)への掲載が確定している。香り供給による効果分析では、自律神経の活性化レベルを定量化できる、心電および脈波のカオス解析から得られるゆらぎ量を基に、生体の心理状態を、二次元の状態平面から構成される4つの象限を用いて4種類に分類する手法(状態遷移四期仮説)を提案した。この手法に基づき、芳香供給による心理状態の遷移を説明し、被験者の嗜好性の合致した芳香成分を供給することにより、リラックスしつつ、タスクに集中できるできる状態を実現できることを確認した。これらの分析は、大学内での実験のほか、特別養護老人施設の協力を得た臨床での調査においても実施した。
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ライフサポート学会論文集
巻: TBD ページ: TBD
TBD
Proceedings of ACED 2014 - The 1st Asian Conference on Ergonomics and Design 2014
Proceedings of IEEE, ICMA2013
巻: なし ページ: pp.890-895
Proceedings of Japan Ergonomics Society & Ergonomics Society of Korea, 15th Japan-Korea Joint Symposium on Ergonomics
巻: なし ページ: pp.532-535
巻: なし ページ: pp.540-543