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2011 年度 実施状況報告書

新しい小児のための咬合調整法 ~脳波学の応用~

研究課題

研究課題/領域番号 23650272
研究機関昭和大学

研究代表者

船津 敬弘  昭和大学, 歯学部, 助教 (50337169)

研究期間 (年度) 2011-04-28 – 2013-03-31
キーワード脳波 / 咬合 / 小児
研究概要

小児の歯科診療において,単純であるが実は最も困難な臨床的作業が咬合調整である.咬合のずれは口腔内のみならず全身的に影響を及ぼすことは周知であるが,とくに成長発育中の小児において咬合の安定は重要である.小児では成人と異なり,自らの意思を表現できづらいことも重なり,咬合調整時に理想的な咬合を付与することは極めて困難であり,現状は術者の臨床経験によるところが大きい.そこで今回,脳波測定器を用いて,小児の咬合変化による脳波を測定・比較し,咬合の異常によりどの程度ストレスを感じるのかを脳波学的に考察し,最終的に小児歯科臨床に還元できることを目的としている。 今年度は実際の小児からの脳波測定に先立ち,測定環境を決定することを主に研究を遂行した。測定環境の決定には,脳波関連研究において既に実績のある成人を対象として脳波を計測し,最も安定した状態で計測できる環境を検索した。計測体位として当初は歯科診療時に近い水平位を想定していたが,実際咀嚼する際,健康な状態であれば坐位が一般的であり,歯科的な咬合構築も坐位や立位を基本に行われるため,坐位で計測を行うこととした。また小児の心理的な面を考慮して,開眼での測定を予定していたが,被験者によって瞬きによるノイズが多く検出される場合があり,測定精度から閉眼での測定と決定した。また自然な状態の脳波と,口腔内に何もない状態で咬合のみを繰り返すタッピング動作中の脳波α波,β波ともに殆ど変化がなく,タッピング動作そのものがストレスとなる可能性は殆ど考えられず,咬合の高さの変化が脳波にどのような影響を与えるかを考察する環境設定が整ったものと思われる。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

脳波測定は非常にデリケートな面もあり,測定条件や環境により測定精度にばらつきが生じることも少なくない。そこで今年度は一定の測定精度がえられる環境設定を検索することに主眼をおいたため。

今後の研究の推進方策

今年度で測定するための環境条件が決定できたので,次年度は実際に小児の咬合変化に伴う脳波測定を行い,その結果をもとに脳波が小児歯科診療に応用可能であるかを検討する。

次年度の研究費の使用計画

小児の仮想咬合変化を構築するためのスプリントシステムおよび関連する消耗品を年度初めに購入し,小児での脳波測定を行うことができる環境を整える。その後,デ-タの解析を行うためパソコンや統計ソフトを購入する予定である。

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公開日: 2013-07-10  

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