研究課題
EOB-MRIの肝細胞相や、ソナゾイド造影超音波のクッパー相で低信号を呈する結節の生検組織をBmi-1、HSP70、Glutamine Synthetase、Glypican3などで染色した。この結果、EOB-MRIの肝細胞相で低信号を呈する乏血性結節は、70%以上の症例においてHSP70、Glypican3、Glutamine Synthetase、Bmi-1の発現がみられ、すでに早期肝細胞癌と呼べる所見であることが判明した。また、ソナゾイド造影超音波のクッパー相において低エコーを示す結節においてはHSP70、Glypican3、Glutamine Synthetase、Bmi-1のいずれかがほぼ100%発現しており、乏血性結節であっても、ソナゾイド造影超音波で低エコーを示す結節においてはクッパー機能の低下がみられ、すでに早期肝細胞癌と呼ばれる所見であることが判明した。したがって、EOB-MRIの肝細胞相で低信号を示す乏血性結節の7~8割ならびにソナゾイド造影超音波のクッパー相で低エコーを示す結節のほぼすべては将来的に多血性の古典的肝癌へ進展する可能性のある結節である。また、EOBの取り込み型トランスポーターであるOATB1B3を染色したところOATB1B3はEOB-MRI肝細胞相で低信号を示す結節の全例において発現低下を認めた。このようなことから、発がん初期にはOATB1B3の発現が低下し、少し遅れてクッパー細胞が低下し、動脈血流の増加へとつながっていくことが示唆された。したがって、乏血性結節であってもCD68染色で染色されるクッパー細胞相で低エコーを示す乏血性結節は臨床的に治療対象結節であると結論することができる。
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