研究課題/領域番号 |
23650316
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
森 信芳 東北大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (50463790)
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研究分担者 |
上月 正博 東北大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (70234698)
大槻 久美 東北大学, 医学(系)研究科(研究院), 助手 (80546341)
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キーワード | リハビリテーション / 造血幹細胞移植 / 自主トレーニング / QOL |
研究概要 |
造血幹細胞移植目的に入院した患者の中で運動療法が禁忌でない患者に対し、リハビリテーションを行った。あわせてQOL評価および心肺運動負荷試験の目的、方法を説明、同意を得た患者に対して各種評価を行った。運動療法として移植前には全身のコンディショニング、歩行運動、自転車エルゴメーター運動、抵抗運動など筋力トレーニングを行った。移植前後の無菌室入室中は離床、室内歩行、抵抗運動など筋力トレーニングを中心に、無菌室退室後は歩行運動、自転車エルゴメーター運動を中心に行った。運動療法はトレッドミル(聖マリアンナ医科大学のプロトコール)による心肺運動負荷試験の結果に基づき、筋力評価の結果も参考にして、無菌室入室前および退室後は理学療法士の監視下に、無菌室入室中は移植前の理学療法士の指導に基づき自主トレーニングを行った。評価は移植前と、一般病床に転室後の移植後40日前後、およびおおむね移植3ヵ月後の外来通院時の3回を目安にQOL評価、身体機能評価を行った。患者は入院中は歩数計を装着し、体重、血圧、脈拍、体温と共に歩数を記録票に記載した。 病棟での転倒に対する配慮のため、自転車エルゴメーターなどの機器を用いた運動療法は理学療法士監視下のみで行った。また、ベッド調整の困難もまだ影響を残しており、待機期間は長期化している。その結果、コンディションの悪い患者が増えたことも重なり、調査への協力が得られにくくなった。また、初めは協力を申し出ても、移植前処置の放射線治療を境に体調の不良を訴え、移植後も食事摂取が困難でシャワー浴をなんとかこなせる程度のコンディションとなってしまう患者がほとんどで、カウントの増えない歩数計を見たくないとの理由で、脱落する症例が多かった。継続できても、正着不全などで再評価までの期間が長くなり、結果的に評価不適となる患者もあり、過去のデータと統計的な比較はできなかった。
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