研究課題/領域番号 |
23650320
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研究機関 | 浜松医科大学 |
研究代表者 |
入澤 寛 浜松医科大学, 医学部附属病院, 特任研究員 (70467231)
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研究分担者 |
渡邉 裕司 浜松医科大学, 医学部, 教授 (50262803)
竹内 和彦 浜松医科大学, 医学部, 准教授 (00419425)
美津島 隆 浜松医科大学, 医学部附属病院, 准教授 (80279348)
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キーワード | 脳血流 / 脳梗塞 / 近赤外線 |
研究概要 |
本研究の当初の目標である脳梗塞患者20名、健常者30名の脳血流評価および解析は終了し、地方学会にてその結果および考察を発表した。 姿勢変化に伴う脳血流変動は対象ごとに一定であり、姿勢変化形態による変化はなかった。また、脳梗塞既往群では測定部位(健側・患側)による脳血流変化の違いはなかった。そして脳梗塞既往群では脳血流が低下する例が健常コントロールと比較して多く見られた。(75% vs. 33%)しかし、脳血流低下群と上昇群間で各因子を比較したが有意な差は見られなかった。姿勢変化時の脳血流は主に頸動脈洞を通じた自律神経系で調節されるが、一部血管内皮NO経路も関与している。脳梗塞既往群では脳血管に動脈硬化が進行しており、血管内皮NO経路が阻害されている。そのため姿勢変化時に十分な血管拡張が得られず脳血流が低下していることが予想される。以上のことから姿勢変化時の脳血流変化を測定することで脳血管の内皮機能を間接的に測定でき、さらには脳梗塞の発症予測にもつながる可能性が示唆された。 本研究の知見をより正確に分析するため、対象症例数を合計100名と増加し、平成26年度は追加研究を行うこととした。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
予定症例数を倍増させたため、研究予定期間を1年延長した。 平成26年度夏期までには予定症例数に到達する見込みであり、下半期の学会発表を予定している。
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今後の研究の推進方策 |
50名の脳血流解析では、脳梗塞既往者の姿勢変化時の脳血流が低下する傾向が見られた。 より多くの症例を分析することで、その要因を解析することを目指す。
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次年度の研究費の使用計画 |
本来、研究成果発表のために要する費用であったが、症例数を増加させるために研究機関を延長した。そのため、成果発表に用いる予定であった費用が次年度に繰り越された。 国際学会での発表の準備費用および、学会参加費、旅費が中心である。
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