研究課題/領域番号 |
23650322
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
山田 純生 名古屋大学, 医学部, 教授 (80359752)
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研究期間 (年度) |
2011-04-28 – 2013-03-31
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キーワード | 軽症脳梗塞 / 脳血流 / %FMD / ライフスタイル介入 |
研究概要 |
軽症脳梗塞患者のライフスタイルは再発と関連し、小血管例では認知機能低下とも関連することより、脳血流改善は認知機能低下の予防方策となる可能性が高い。そこで、本研究ではライフスタイル介入による脳血流改善効果を検討することを目的とした。初年度の計画は、上腕動脈血管拡張反応(%FMD)の測定技術ならびに測定の統制条件を検討することと、磁気共鳴装置(MR)を用いた脳血流測定画像の撮像条件を検討することとした。1、%FMDについては、その測定方法論ならびに測定に際する統制条件を検討した。測定に際しては、十分な(100例程度)の測定実績をもって、本実験に臨むことが必要であることより、その技術を習熟した。%FMDの再現性は十分に担保されることが確認できた。2、脳血流測定に関しては、ASL画像による撮像の方法論を検討した。具体的には、ASL画像にT2強調画像を重ねることで、ROIの位置を同定し、ピクセル信号を計算することで脳血流指標をとらえることが可能と思われた。また、白質病変の抽出はフレア画像をとることでも確認することとした。ASLによる脳血流測定は、日を変えて2回撮像し、その平均値をとることで、再現性を高めることができることが判明した。以上より、次年度は、脳血流評価と上腕動脈の%FMD評価の関連性についての横断的検討、ならびにライフスタイル介入効果としての脳血流増加の有無について検討することが可能になった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
方法論について、ほぼ確立させることができた。
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今後の研究の推進方策 |
次年度は軽症脳梗塞20名ならびに地域在住高齢者10名を対象として、まずASL画像による脳血流測定値と%FMDとの関係を横断的に検討する。その後、軽症脳梗塞20例については、6ヶ月間のライフスタイル介入を行い、最終的に%FMDならびに脳血流を測定することで、各々の改善効果ならびにその相互関連性を検討する。
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次年度の研究費の使用計画 |
本研究に必要な研究は、MR撮像費用、採血指標に関する費用、学会発表、その他の消耗品に関する費用を予定している。
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