研究課題/領域番号 |
23650334
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研究機関 | 大阪府立大学 |
研究代表者 |
大西 久男 大阪府立大学, 総合リハビリテーション学部, 准教授 (80194231)
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研究分担者 |
高畑 進一 大阪府立大学, 総合リハビリテーション学部, 教授 (70342219)
内藤 泰男 大阪府立大学, 総合リハビリテーション学部, 准教授 (40342224)
田中 宏明 大阪府立大学, 総合リハビリテーション学部, 助教 (60364030)
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研究期間 (年度) |
2011-04-28 – 2014-03-31
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キーワード | 模倣 / 観察 / ミラーニューロンシステム / 脳磁図 / 光イメージ脳機能 |
研究概要 |
本研究の目的は、(1)模倣・観察課題時の脳律動の変化を標準化すること、(2)失語症患者、失行症患者の分析より、IFGおよびIPLの役割を検討すること、および(3)失行症患者における、模倣と実行の障害のメカニズムを再検討することである。 平成23年度は、10名の健常大学生に対し、模倣・観察課題時の脳磁図計測を行った。本データについては、現在分析中である。一方で、大阪府立大学所有の16ch光イメージング脳機能測定装置が、脳磁図の簡易版として利用可能かの検討を行うために、脳磁図計測での模倣・観察課題を一部修正した実験刺激を作成し、予備実験を行い始めた(大阪府立大学で計測可能)。 脳磁図計測では、情報処理の際の部位および時間的推移を詳細に把握できるが、将来、臨床現場で使用するには「おおがかり」になるため、全頭計測はできないが、座位および多少の活動時でも計測可能な光イメージング脳機能装置での計測も、並行して進めていくことは意義あることと考える。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
健常者の計測に関しては、概ね順調と考えるが、その分析は「やや遅れている」と言わざるを得ない。 一方で、光イメージング脳機能測定の研究を「追加」したが、このことが、研究の進捗を遅らせたものとは考えていない。 平成24年度は、(1)失語、(2)失行、(3)片麻痺患者の脳磁図計測を予定しているが、もう少し広い範囲の臨床患者を対象とする方向(たとえば、パーキンソン病患者)で検討中である。
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今後の研究の推進方策 |
脳磁図に関しては、(1)健常者データの分析を終了させるとともに、(2)臨床患者に対する観察・模倣課題の実施・計測を行う。後者の実施に際して、大阪府立大学総合リハビリテーション学部と大阪大学医学部附属病院の倫理委員会への研究承認の申請。 光イメージング脳機能測定に関しては、前頭部のみになるが、脳磁図の結果を照合し、同機の利用可能性の検討を並行して行う。
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次年度の研究費の使用計画 |
平成23年度は、脳磁計利用に際して、「使用料」は負担しなかったが、平成24年度以降は、一部負担がある予定である(共同研究にため、現時点では負担額は未定)。 平成24年度は、いくつかの学会で成果を発表するとともに、論文作成も行わねばならず、その費用が多くなると考える。
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