現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
(1)骨格筋の萎縮と筋血流の変化、萎縮時の遺伝子発現の変化、中間代謝物質等の変化の検討(1)血流量の測定:経時的に(2週間まで)Br標識microsphereを用いて、血流量の測定方法、近赤外光法を用いたoxy-Hb、deoxy-Hbの測定方法に必要な測定機器は本研究機関にすでに設置しており、測定方法もすでに確立している。Br標識microsphereを用いた血流測定法によりギプス固定によりひらめ筋や長指伸筋での血流が低下することは一部確認済みである。(2)筋肉内中間代謝物質の測定および非破壊的代謝産物および種々のパラメーターの測定:従来の生化学的方法を用いてATP,ADP,AMP,乳酸、NADH/NADなどの中間代謝産物の測定に加えて31P-NMRを使用してきわめて早期の組織のエネルギー状況の変化をin vivoの状態で測定する。この方法は微量な変化を経時的に繰り返し測定できる利点を持っている。同時にホルモン・増殖因子を含めた血液成分の量的変化も継続的に定量する。(3)組織学的検討:一般の組織学的変化に加えて抗速筋―ミオシン重鎖抗体(anti-fMHC), 抗遅筋―ミオシン重鎖抗体(anti-sMHC)を用いてミオシンのタイプ別発現や萎縮度を,laminin抗体を用いてfiber-areaの変化、Azan染色で間質の変化を観察する。(4)DNAチップを用いて特にギプス固定の早期の遺伝子発現の解析によりIGF-1, P13K/AKT, Foxo経路を含む標的遺伝子を絞り込む以上の予定された実験に関し、ほぼ予定通りの進捗状況で、引き続き23年度も継続する予定である。また、一部の有益な結果に関しては、学会発表等に進展するように検討中である。
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